ひとりで立つというのは、哀しくも、やはり美しい。そう思えた作品です。母親を理由に周りから忌避される秋人と、彼に寄り添った美冬の、ある一夜の出来事。そして、秋人はこれから、自分の意思でひとり立ちしていきます。その理由はやっぱり悲しくて、それでもどうしようもなく愛おしい願いが込められている。どうか、こんな優しい秋人に幸多い日々が訪れますように。
同じプロットでいろんな作者さんが物語を書く企画、「筆致は物語を超えるか」に参加した作品です。 いろんな「雪を溶く熱」という物語がありますが、これは本当にストレートな作品。真っ直ぐな愛っていうのは、なにも恋愛だけじゃない。そういうことを改めて気づかされる、これは本当に心温まる素敵な作品です。 雪を溶く、優しい熱。あなたもぜひ、感じてみて下さい。オススメです!