失いかけた青春の色彩を取り戻す物語

言えなかった言葉がある。
伝えなければならなかった思いがある。
けれども、現実は残酷で、別れはいつも突然だ。
己の正直な気持ちに気づいても、すでに彼女の姿はない。
残された少年の心に後悔ばかりが募っていく。
けれども、後悔だけでは終わらない。
恋の衝動に突き動かされ、少年は動き出す――。

青春の痛みや期待などといった心情を細やかに描いている作品です。
色を失った世界のままでは終わらない、みずみずしい青春小説だと思いました。