12/12~ 週刊カクヨム No.30! (11月後半~12月の新作品+連載)

※ 企画と連載作品の目次はCMの後です


週刊カクヨムCM!(2週休んでた分、今回は一番最初に……)

今回のCMはこちら!


 *********

「【PR】クラシック音楽に興味を持つ方法【りえちゃんずルーム1】」


「先輩、おまたせ。あれ? 今日は画面にがっつり部屋が写ってるじゃん」

 そうなんだよ、ちょっと事情があって今日は壁をバックにできなくてね。

「ふうん、事情ねぇ。まあいいや。で、何か相談したいことがあるんでしたっけ?」

 そうそう。実は最近クラシックを聴いてみたいなぁって思ってるんだよね。

「うそ、先輩が? どうしちゃったんですか?」

 別にいいだろ。大学生なりに普通に生活してれば色々と興味が出てくるだろうよ。で、りえちゃんさ、クラシック詳しいじゃん? 何か俺におすすめの曲を教えてよ。とりあえず何でもいいからさ。

「じゃあ……ブラームスの交響曲第一番」

 何それ、カッコいいの?

「うん。超有名だし、間違いないですよ!」

 うーん、りえちゃんが言うんだから多分いいと思うんだけどさ、何かいまいち、よし聞こう! っていう気にならないなぁ。普通さ、こういうときって『雨の公園にて』みたいな、もっとわかりやすいタイトルの曲をすすめるんじゃないの?

「何でもいいって言ったじゃん! どうせ私がこの曲のよさを……がと語ったと……で……」

 あれ、りえちゃん? 画面がフリーズしちゃったよ。




「……ごめん、先輩。今は大丈夫?」

 あ、戻ってきた。うん、今はちゃんと見えてるよ。

「えっと何だっけ、そうだ、ブラームス。この曲、私すっごい思い出があるんですよ。私が中学生ぐらいの時かな、いとこのお姉ちゃんが大学のオーケストラ部でヴァイオリンをやってて、演奏会を見にいったことがあるんです。で、その時にやってた曲がブラームスの交響曲第一番だったんだけど、コンサートマスターを務めるはずだった人が当日に病気になって出られなくなっちゃって、いとこのお姉ちゃんが急遽コンサートマスターをやることになったの」

 ほお。

「でね、この曲の第二楽章って、後半にコンサートマスターがすっごい長いソロを弾かなきゃいけなくって、でもお姉ちゃんはそんなの練習してないから、当日のリハーサルでは全然弾けなくって、それでリハーサルが終わってから本番までの間にずっと練習してたんだって」

 うんうん。

「私はその話は終わってから聞いたんだけど、お姉ちゃんすごい上手だったし堂々としてたから、客席で聞いてるときは全然気づかなかったんだよね。で、演奏が終わって指揮者の先生が客席の方を向く時に、お姉ちゃんを立たせて、一緒に客席の方を向かせたの。それで一段と拍手が大きくなって、お姉ちゃんその場で泣き出しちゃって。ヴァイオリンの女の人も何人も泣いてて、それを見て私も訳もわからず感動して泣いちゃったんだよなぁ」


「……あれ、先輩? 聞いてました?」

 うん、聞いてたけどさ。りえちゃんって、悪いよねぇ。最初からこの話をしようと思ってたんでしょ? まんまと感動したよ。今すぐブラームス聴きたい! どんなヴァイオリンのソロなのか聴きたいよお!

「た、確かにこの話をしたらいいかなと思ったけど、こんなに効き目があるとは。やっぱりあれですね、人間が一番関心があることって、人間そのものなんですねぇ」

 何だよそれ、急に悟りを開いた感じ出しちゃって。まさか、りえちゃん実は俺より年上疑惑?!

「そんなわけないでしょ! でも、いとこのお姉ちゃんの話をしただけで、こんなに食いつきが違うんだもん。先輩には曲のことをくどくど解説してあげるより、こんな感じのエピソードを紹介してあげた方がよさそうだね。私の体験談だけだと限界があるけど、クラシック曲にまつわる色んな人の短いお話しがいっぱい読めるところを知ってるから、それ紹介します!」

 おお、やった! 俺もいま気がついたけど、そういう話が好きみたい。

「じゃあURL送りますね」

 届いたよ、サンキュー。『空から対旋律』か。面白そうだね。

「対旋律って書いて、読みはオブリガートね。気になる曲があったら、私に言ってくれたらおすすめの演奏を紹介しますね。私そろそろ行かなくちゃ」

 え、もうそんなに経った?

「しょうがないでしょ。お試し期間が終わったらちゃんと課金してね。じゃ、先輩またね!」




 ああ、いなくなっちゃった。やっぱり無料のお試し期間が終わったら課金しようかな、バーチャル・リモートトーク。AIりえちゃん、いい子だもんな。それにしてもAIに人間の心を説かれるって、何か未来っぽくていいな。


CMはこちら!→https://kakuyomu.jp/works/1177354054934818522/episodes/1177354054934826881

「空から対旋律(オブリガート) 第1集」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054934801564


(CMの感想)

 紹介されたので行ってきます!


 ……いやふざけているわけではなく、本当にこんな感じになりそうなCMでした。面白い仕掛けだったと思います。

(簡単に作品紹介)

 基本的には1話完結(たまに何回かにわたっているものもありますが)で、その中に音楽の存在を上手く織り込みながら話を組み上げてくれてます。そして、読んだ後は不思議と、うまく、ちょっと聴いてみたいなと思える内容です。面白い。

 ……作品紹介ではないですが、上のCMも本編の1つに組み入れられそうな話だと本編を読んだ後に思い、これをCMのために書き下ろしてくれたのかなと思うと、個人的には感激でした。

 CMを見て本編が気になった方には、良い作品になっていると思います!


 *********



(週刊カクヨム企画)


今回は11月後半から12月にかけて新連載を始めている作品を募集いたしました。

「(週刊カクヨム企画)12月に始まった新連載集合!」には実に40作品以上も作品が参加していただきました。ありがとうございます!


ご覧の皆様も下記URLからイベントページをご覧頂き、一作品でも目を通して頂けると幸いです。

イベントURL

https://kakuyomu.jp/user_events/1177354055179587272


(いままでのように何作品かご紹介しようと思ったのですが、掲載の可能性をあらかじめ予告するのを忘れてしまったので、トラブル回避のため、このような形になりました。掲載してもOKという方は、お手数ですが、ゲスト、連載問わず、参加表明をよろしくお願いいたします。)



(ここからは連載作品)


今回は上の企画の中から連載したいと名乗り出てくれた方の作品2作含めて、連載作品を紹介していきます!


新連載<聖女(クズ)と勇者(のうきん)と王様(さぎし)と私> 作者様 lager

「征け、ただひたすらに己が道を」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054893993523


『私』は王宮に仕える一人のメイド。

金もなく、人望もなく、周りは敵だらけ。そんな滅亡寸前の王家を救う鍵は、異世界より流れ着いた三人の悪党たち。


「あの大臣の食事に下剤入れといたから、トイレ全部封鎖しといて」

「人質? とりあえずその場の全員殴っといたけど?」

「いや、騙してないよ。騎士のみんなが勝手に動いただけだよ。僕は悪くないよ」

「あああ……」


何のために生きる?

誰のために戦う?


これは虚飾と欺瞞と血煙に満ちた、泥塗れの英雄譚。




新連載<冷や飯を食わされ過ぎた俺は、今日も冷や飯を食らう> 作者様 テリードリーム

「冷や飯でお腹いっぱいです」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354055103560656


今日も冷や飯がうまい!




<システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。> 作者様 大国 鹿児

「勇者?魔王?何それ美味しいの?転生人生は趣味全開でお気楽極楽に行こう!」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054905348712


 輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!

でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、他の星に転生しました!!

 特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!

 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?

 はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?

 いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。

 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。





<人間と蜘蛛> 作者様 中崎裕

「全ての生物は、生まれながらにして平等ではない……」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054935666711


屋敷で涙を流す一人の蜘蛛がいた。

蜘蛛は自分を知らない。記憶を失ったのだ。

自分の名前も知らなければ、どこで生まれたのかもわからない。

だが、なぜか思い出せないがある懐かしさだけは、おぼろげにある。

蜘蛛はそれを感じるたびに涙する。


ある日蜘蛛は街に向かい、一人の人族の子を見かけた。

身なりはボロボロでやせ細っている。

人間は皆、奴隷にされ、こき使われている。

あまり見たくはない光景である。

だが、この少年には何か懐かしさを感じる部分があった。

気のせいかな……


はたして少年と蜘蛛の関係性はいかに……




<ネコカイン・ジャンキー!~火星で禁止のモフモフ子猫を拾ったらどうやら特別でした!~> 作者様 スナメリ@鉄腕ゲッツ

「火星でにゃんこハザード! 麻薬に恋に冒険!」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054921443361


 ただいま亘平の生い立ち回。

 3020年、そこは至福の麻薬ネコカインにより、人類が猫に支配される未来。

 『センター』それは地球を中心とした猫による支配システム。亘平(こうへい)は平凡な火星のサラリーマンとして鉱石採掘会社で働いている。そんな亘平のもとに、存在しないはずの『野良のこねこ』が現れた。

 困り果てた亘平が頼ったのは荒くれ者の多い開拓団の人々だった。開拓団にかくまわれるようにして平穏な子猫時代を過ごす飼い猫のジーナと亘平。

 しかし砂漠で謎の美女、怜(とき)と出会ったのをきっかけに、亘平は『センター』の秘密計画

に巻き込まれていく。亘平はジーナを守り切れるのか? 怜と謎のイニシャルとの関係は? ネコカインとはなにか?

 そして人間を支配する『センター』の思惑とは……?

 平凡な青年が人と出会い、恋をし、成長していく





<Against Human 恋し紅色に染まった蝶 戦場を舞う> 作者 戸﨑享

「ずっと恋焦がれている。故に少女は命を懸けて、剣と銃を手に影の女神と戦う」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054889991705


 万能粒子テイルによって、想像したあらゆるものを現実のものとすることが可能な幻想世界。世界は魔法の如き力の発見で更なる発展を遂げ、あらゆる不可能をを克服し始めた理想世界。

 ――しかしそれは誰しもが剣や銃を想像すれば、剣や銃を生み出すことができる世界。

 そう。その奇跡を人類は力として使い、平和と発展を願い人々を悪意から守るために使う者と、欲望に忠実に世界を混沌に墜とすために使う悪、両者の激突が日々おこっていた。


 これから始まるのはある島国での話。

 少女は多くの戦いの中で、テイルという力を武器に、あらゆる困難を超えていく。

 友を守り、幸せを覚え、恋をして、そのために最後まで己の正義を貫き全力で戦った。

 これは、その戦いの記録だ。




<小国の王太子、美人だが有能ゆえ男に嫌われる選帝公ご令嬢と結婚する。> 作者様 モモ

「婚約破棄された優秀な大貴族令嬢が小国の王太子に嫁ぐお話」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054897115581


第2王子アルベルトは本の虫を目指し、王立図書館の司書を狙っていたが兄が死亡し、王太子に任じられてしまった。しかも、王も病で倒れてしまった上に美人だが男に嫌われている選帝公のご令嬢が嫁いでくる事に。

そんな不本意ながらも王太子となった彼が幼馴染みの従者と嫁とともに王国を躍進させ……られれば良いなと言うお話です




<海神の揺籃> 作者様 第3中隊情報幕僚

「皇国ノ興廃此ノ一戦二在リ、連合艦隊我二続ケ」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054894900144


地表面の9割以上を海が占める海洋型惑星オケアノス。千年前の災厄により陸を失った人類は、巨大な海洋金属生命体の亡骸を利用して建造された方舟に国家を築き、辛うじて文明の火を守り続けていた。

そんな方舟国家の一つである《皇国》の海軍大尉、有瀬一春。戦闘によって意識を失った彼は、奇妙な夢を体験し現実へと帰還をはたす。


これは、異世界の記憶を持つ海軍士官と場違いな工芸品を生み出す造船士官。自由すぎる船精霊や主義主張の異なる人々。そして、海神と呼ばれる金属生命体と多様な戦闘艦による、鉄と血と油で記された航海日誌だ。(一部抜粋)

(なんらかの媒体で海洋戦闘に関係する作品に触れたことのあるとより楽しめるそうです)




<レベル1のギャル女子大生は2ヶ月で就活レベル50を目指すようです> 作者様 あけがえる

「「就活に必要なのは、レベル上げだ。」」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054917776752


 年末が終わり、新年が始まった頃、社会人1年目の山岡君が暇をもて余していると、後輩から連絡が。

 久々に会った後輩=ギャルは、遊び呆けて就活の『し』の字も分かっていないようだ。

「今年の就活っていつからだっけ?」

「3月からだよー!」

 ......あと2ヶ月で就活が始まるのに、何もしてないのか。大丈夫かコイツ。

 そんなギャルが就活について教えて欲しいと言う。こっちにそんな時間は無い。......と言いたいところだが、ギャルには大きな借りがある。分かった、ここでその借りを返そう。かわりに絶対、第1志望の内々定を取れ!

「でも私、やりたい仕事なんて無いんだけど......。」




<赤い糸> 作者様 南 璃杏(みなみ りあん)

「幼馴染みとの最初で最後の『本気の恋』」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054934250057


幼馴染みの川島 涼汰(かわしま りょうた)と私は、小学校6年生のときに付き合っていたが1ヶ月程で別れてしまう。

中学に入ってからはクラスも別々になり、先輩に恋をした。でも、3年になってクラスが同じになり、また涼汰に恋をしてしまう。

卒業までの1年間を描いた青春ラブストーリーです!


《作者より》

思春期のど真ん中で、迷って悩んで、それでも恋をし続ける女の子のお話です。共感できる部分を作ろうと、現代の子達に出来る限り寄せました。きっと主人公と一緒に悩んで、苦しんで、きゅんきゅんしてくれるんだろうなーと思いながら書いています。

是非、沢山の中高生に読んで欲しいです。そして、みんなの学校に行く足取りが、ちょっとでも軽くなったらいいなと思います。



<神技(じんぎ)使いのカプリッチオ(狂想曲) The Sacred Guardian's Capriccio> 作者様 嘉白 狐猫 (かしろ こねこ)

「神「最近危ないから27人のバケモン作ったろ!」から始まる超長編狂戯劇。」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054916023813


 【それぞれの幕のセリフ】

 第一幕 神樂道樂 ~蟲毒~

     The sacred game -Battle royal-

 「デスゲームだよ。これは。」

    「意地でも生きてやる!」

  「やだよ…殺すなんて…」

      「考えろ…考えるんだ、俺の頭!」


 第二幕 神の使いの前奏曲(プレリュード)

     The angel's prelude

       「力が欲しいか?

   お前の目の前の奴を圧倒するような。」

   「欲しい…欲しいです!!!」


 第三幕 陰陽無双二重奏

    The Greatest 2 -Night and Light-

陽「君か。うわさの「生き残り」は。よろしく!」

陰「お前か。「神様のお気に入り」ってのは。

 言っておくが、「仲良し」になる気は無い。」

神「君達二人で、この世の全てを、支配してもらう。」そう言って彼は嗤った。


 第四幕 神と守護者の協奏曲~聖戦~

The concerto of Gods and Guardians -The holy war-


「ねぇ、そろそろ、あの事気にならない?」

  「え?これ見てよ!」

        「聖戦の時が来たようだね。」

(一部抜粋)



<化け物運び屋、仲間を見つける。> 作者様 オロボ46

「運び屋の少年のバイク、そのリアバッグに詰まっているのは、3人の化け物。」

作品はこちら→https://kakuyomu.jp/works/1177354054993078422


変異体と呼ばれる化け物が存在する世界。

その世界を、学生風の少年はバイクを走らせていた。


彼は化け物運び屋である。

人間の目に付かないところで暮らしている、変異体から預かった荷物を運んでいるのだ。


少年はある日、老人から1冊の本を渡される。

それは、本の姿をした変異体だった。

少年は依頼通りに、本の変異体を目的の場所まで運ぶのだが……




3話完結の短編です。


化け物バックパッカーシリーズ

https://kakuyomu.jp/works/1177354054895479999





(編集後記)

 時間は有限……。

 本当であれば、週刊カクヨムの発展のためにもっと時間をかけて、もっといろいろな方に見てもらえるよう働きかければ、参加していただいている皆様には良いと思うのですが、どうすればいいのかなぁ……と最近悩んでいます。

 毎週100人くらいの方には、この目次を読んでいただけているようですが、カクヨムの規模を考えると工夫次第でもっと注目されるのではないかと思ってます。

 そのため、また新しいちょっとした企画をやってみたいと思っているところです。もっと読む側にメリットがある週刊誌を目指して、野望はとりあえず毎週末1000PVですね。





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