概要
鄕介は、どこかへ行きたがっていた。遠い、遠いところへ。
久しぶりに旧友・鄕介と再会した隆志。鄕介はおもむろに、小学生の頃自分に届いた招待状について語り始める。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!大親友との再会。子どもの頃の約束。そして、不思議な招待状。
物語は、主人公が小学生の頃の大親友と再会するところから始まる。
最初は懐かしい気持ちで話をするが、どうも何かがおかしい。
情報が少しずつ明かされるにつれて、雲行きが怪しくなってゆく様子がたまらない。
「だって書いてある」という鄕介の言葉にゾワッとし、「約束」の話が出てくる頃になると、もう物語の結末を見届けずにはいられない。
わずか四千字未満の作品だが、なんと濃厚な物語だろう。
二度、三度と読み返すたびに、作品の「外側」にある事情も少しずつ見えてくる。
「招待状」は誰から送られてきたのか。
鄕介は今までどのように過ごしてきたのか。
そして、主人公はこれからどうなるのか。
考えれば考えるほど、…続きを読む