第23話

「オールズ王、お久しぶりです」

「流石、気品が感じられる」

「挨拶をしなければな、、」


貴族達が、王が現れたのでここに挨拶したりどうにか取り入りたいので挨拶するタイミングを伺っている。そして、王の横には少し幼さが残る少女がいた。


「あれは、誰だ?」

「オールズ様の娘のウィーナ様だよ」

「そうなのか。初めて見たな」


二人は様々な貴族たちとあいさつや会話をする

これほどの貴族たちを、相手にするのは一筋縄ではいかないだろう。一人一人が様々な目論見を持っていたりするのだから、、



「大変だな、、」

「そうだね。良い感情を持つ人だけじゃないからね」


マドウとジークが対応に追われている王を眺めている。数人に対応をした後、いったん対応を中断し会場を見渡す


「少しいいだろうか。今日この会場に来ているものすべてにある報告をしたい。」


王であるかれが、言うとなんだなんだと辺りが静まり返る。王であるオールズがマドウをの方を向いた



「知っているものも居るかもしれんが、先日、四天王を撃退したマドウ・ロッタール殿に勇者の育成を任せることになった。」


ほとんどの者が驚きのあまり声が出ない。王とマドウを二度見する


「この国の未来は彼に託されたと言っても過言ではない、我が国は全面的に彼を支援するがここにいる者たちもこの国の未来の為に協力してほしい」


まさかの全面支援。それだけではなく王自らの頼み、ここまで国王に言われた者は多くないだろう


「なんと、」

「そうだったのか。」

「まさか、冒険者にそこまでの大役を。」

「それだけ実力があるという事か、、、、、、」


(この独独の空気、実は最弱だと思っていた奴が前世が賢者で最強でした位の驚き具合だな、、、、、、少しわかりにくいな。)


全員は驚きながらも徐々に納得にしていく、しかし、そこに再び


「お待ちください!なぜ無法者に任せるのですか!四天王を退けたなど何も証拠はりません」


リット・カマレールが異議を立てる。マドウはやはり来たなと予想道理なので特に何も言わない


「彼は、五将のダルブに完勝した。実力は世界トップクラスこれだけでも理由になる。」


再びあたりがざわめく。五将はこのくにの最高戦力と言っても過言ではないのだから驚くのも当然。リットも信じられないといった表情


(何と言うことだ。この王様俺お好きな事を完ぺきにこなしてくれる!これから心のそこから敬おう)


腕を組んだまま、特に何も気にしていない感じを出しまくる。


「彼は、この国の重要な位置づけにいる。そのことはここにいる者たちに覚えておいて欲しい」


そこで、王の話は終わりそこからはマドウに挨拶をするものが多かった。どこぞの有名な貴族などと挨拶を交わし、パーティーはお開きになった。







「本当に泊まらくていいのかい?もう日が暮れてから大分時間たってるよ?」

「いや、大丈夫だ。問題ない。」


服装はもとに戻り、腰には武器を装備。最初来た時を全く同じのマドウは、ジークに城の外まで見送られていた


「それならいいけど、気を付けてね」

「ああ。」


マドウが帰ろうとすると、背を向けたマドウにジークが何か思い出したかのように。


「あっ、マドウ殿。」

「何だ?」


呼びかけた。


「もし良かったら、今度騎士の訓練に参加しないかい?他の騎士にもいい刺激になると思うんだ、勿論強制じゃないけど」

「考えておこう。」


そう言うと、今度こそマドウはその場から立ち去った。


帰りの道は暗い。マドウはかなりのスピードで走っていた。走りながら、今日一日の出来事を思い出す


(俺って、滅茶苦茶強くね?正直五将も圧倒したし、強いのは分かってたけど世界トップクラスだったとは、、、、、、)



自身が世界で最高クラスとは、少し予想以上だったので僅かな困惑が合った。


(しかし、これだけ強いと言うことはこれからは俺の時代と言うことだな。世界にドンドン俺を知らしめよう。)


そんなことを考えながら屋敷に帰って行った。子供の様な笑みを浮かべながら



当たりは暗いが、そこまで遅くはない。リリィには帰るのが遅くなるなど言ったがそんなことは無かった。マドウはドアに手を掛ける


(思ったより早く帰ってこれたな。前より俺凄く強くなってるな!ククク、嬉しさマックスだな。)


ドアを開けて屋敷に入ると、リリィが出迎えてくれた


「お帰りなさい。ご主人様、随分早いお帰りですね」

「予定通りに行かないのが人生だ」


少しカッコつけているが、リリィは特に反応しない。


「そうですか。早く入ってください」


そのまま、部屋に入って行き一人ぽつんと取り残される。

寂しいので、マドウもリビングに入った。

適当に上着と武器をソファーに置いていると


「ご主人様。」

「何?」


「一緒にお風呂入りませんか?」

「、、、、、、え?」



「本気?」

「はい」


「恥ずかしくないの?」

「私は特には。」



予想外過ぎる一言に、目をぱちぱちさせてしまう。今まで一度も言ってきたことなどなかった。年頃男女が肌をさらすのは倫理的に不味い気がした


(リリィくらいの年頃の女の子は、普通抵抗あるんじゃ、、、、、、)


「先に行ってますから、早く来てくださいね」


1人脱衣所に基風呂に向って行く。再び取り残された感じになる

言ってきたのはあっちなので、マドウも覚悟を決め脱衣所に行く




上着を脱ぎ、その後パンツを脱いだ。前はタオルで隠し一呼吸おいて


(リリィはスタイルが凄い良いから、視線をあまり向けないようにしないと。

初めて見るが、俺は年上。大人の余裕を見せつけないと)


ふろ場の前で、葛藤をしていた。リリィは年下そんな少女に下種な視線を向けて、しまうのは心苦しい。

だが、マドウも一人の男リリィの事を意識しないというのは無理がある。


(緊張する。こんなことしたことないし、前世でもないし。)


僅かに手が震えるが、何とか抑えながら風呂場のドアを開け中に入る。風呂はかなり大きめの広さ。蛇口が二つほど取り付けられた複数でも入れる


そこには、、、、、、白い着物を着たリリィがいた

全く肌が見えない。顔くらいしか


「、、、、、、、」

「何か期待をして、いらっしゃたようですがすいません♡」


小馬鹿にするように、くすくすとこちらを見て嘲笑っていた。年下に完全にもてあそばれたのだ。少しイライラする、男の純情を持て遊ばれた。

しかし、予想外はそれだけでない


「寒いんだけど?」


風呂なのに、所々氷が張っている。マドウの吐く息が白くなっていた。

どう考えても普通じゃない


「お気になさらず、さぁこちらに」

「いや、無理だから」


こっちに来てとメイドが言うがそれは無理。この風呂、最早風呂とは、呼べない。

風呂とは温まる物。真逆だここは。


「早く来てください。折角トレーニング場を私が作ったんですから」

「人の家を改造するな!しかも、トレーニングの域超えてるだろ!」


メイドに関わらず、主人の屋敷のふろを勝手に極寒のトレーニング場に変えてしまう。常識では彼女は測れない


「えーん、えーん。せっかく作ったのに、ご主人様がトレーニングしてくれないよ。」


マドウがいつまでたっても入らないので、ウソ泣きをはじめ顔に手を当てている。

ウソ泣きとは直ぐに分かるが、


(ウソ泣きだけど、俺の為に作ってくれたわけだし、、、、、、折角だからやる?でもこれ死ぬよね?)


悩んでいるが、リリィはずっとウソ泣きをしている。マドウは泣かれると案外弱い。


「試しにちょっとだけだぞ。ヤバいと思ったらすぐ出るからな」

「はい!」


涙など一滴もなかった。リリィは嬉しそうに笑っていた。その笑顔に若干の恐怖を感じる


マドウはため息を吐きながら、湯船を見た。氷が張っている。特大の氷も浮いている


恐る恐る指を入れた、異常に冷たい。これはヤバいと感じ取った


「リリィ、流石にこれはダメだ、!」


後ろからマドウがリリィは背中を強く押され、湯船に突っ込んだ。バシャーんと水しぶきが上がる


「すいません。つい♡」


リリィに押されたことが気にならないくらい、極寒。寒いという感情しかない


「ヤバい、ヤバい寒すぎ、」


急いで上がろうとするが、タオルがないこのままでは、彼女に見られてしまう。

何処だと探すが、何処にもない


「これですか?探してるのは?」


彼女の手には、一緒に湯舟は言ったのでびしょ濡れのタオル。


「それだ、早くよこせ」


手を出して、渡すように指示するがリリィは後ろに放り投げた。そして恍惚な笑みを浮かべ頬を歪ませた


「ようやく、始められますね♡」


ここから、地獄の極寒耐久レースが始まる。マドウは寒さもあり顔を蒼くした


一分経過

「寒い寒い寒い、、」


マドウは直ぐに上がれるように、浴槽の一番サイドに寄っていた。寒い寒いと連呼している。リリィはじっと楽しそうにみている



十分経過

「しゃぶい、しゃぶいい」


ろれつが回らなくなりまともに話せなくなってくる。もう限界なので上がろうとするとリリィは肩を掴んで上がれないように抑えた


「まだまだ、ですよ?」

「さぬいんだけど、、、」


ガタガタと震えて、抑えられているのを無理やり上がろうとする。


「寒いと思うから寒いんです。ほら、目を閉じて想像してください。ここは南国」


言われた通り目を閉じる。マドウは自身が南国に居るのを想像した。青い海と暑い日が注がれる浜。


「今ご主事様は、浜辺で寝転がり日を浴びています。」


熱い砂が背中を熱くする。上からは太陽が降り注ぎマドウの体温があがり汗が出始める


「熱くなってきたから、海に入ろう。ご主人様は海に向かって走って行きます。どうですか?だんだんポカポカしてきたような気がしますよね?」


確かにマドウは、徐々に何となくだが平気になってきた。リリィの質問に首を二回ほど縦に振った


「それでは、海に入りましょう。日に照らされているのであまり冷たくありません」


マドウはリリィの言うとおりにしている。


(何か、平気になってきた気がする。水の温度が高くなったような気も、、、)


「ああ、大変!雪女がやってきました!」


(ん?)


マドウの頭の中には、南国の海に入っている自分の近くに雪女が宙に浮いている想像が浮かんだ。何か変だと思うがそのまま想像した


「雪女が、冷たい息を吐き海の温度がドンドン低くなっていきます。マイナス一、二、三ドンドン寒くなります。もう寒いなんて物ではありません!」


急にマドウの体がガタガタと震え始めた。一度落ち着いたが再び寒さが戻ってきた


「無理、無理上がる上がる!」


寒さを自覚し、再び上がろうとするがリリィが止める。その表情は笑いを必死にこらえている


「落ち着いてください。ほらもう一度目を閉じて。」


震える体を抑えながら、もう一度目を閉じた。リリィの言葉に耳を澄ます


「ここは南国。」


再び頭の中に、先ほどのイメージが浮かび始める。熱くて綺麗で心と体、両方が熱くなる場所


「、、、、、、ではなく極寒の湯船の中です♡」


その後、大慌てで湯船をマドウは出て行った。








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巷で俺tueeeしてるが実はかなり努力家なのはメイドしか知らない 流石ユユシタ @yuyusikizitai3

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