ザラついて、苦い……

読後、飲んだ粉薬が口の中に残っているような感覚がありました。
舌で口内を舐めて行くしかないのですが、苦い。飲み下すも、引っ掛かる。

ただこれは、別にバッドエンドと言うわけではありません。
考えさせられると言うこと。

死に価値が与えられるとして、それが値下がっていくとして、人はその場でどういう行動を取るべきか。
本当に考えさせられる。
魔女と言うコンテンツがファンタジーを描く一方で、その魔女の研究がSFめいており、しかし向けられたメッセージは現代。

私は宗教への強烈な皮肉を感じるとともに、小説が宗教の代わりになることを確認いたしました。

「ああ、虚無だ」「信じるものが何もない」「新興宗教に浸かりたい」
そんな人はまずこれを読んで。