第6話 手紙

 秋だというのに、東京は三十度を越える粘着質な暑さが続いていた。

 二人の男が、東京五反田駅の東口から目黒川を渡り、大崎方面へと歩いていた。

「今年は残暑が厳しいって、テレビで言ってましたからねえ」

 若い方の男が顔をしかめ、ハンカチで首の辺りを拭いながら言った。

「当たるんだねえ、そんな予報が。いやあ、本当に何とかならないかなあ、この暑さ」

 年配の男も、身体にまとわりつく湿気に嫌気がさしている。

「社長でも暑いのはだめですか? 暑い国が大好きだという噂を聞いていたんですけど」

「みんな勘違いしているよ。僕は暑い国が好きなんじゃなくて、好きな国がたまたま暑いんだ」沢木浩二が笑いながら言った。

 浩二は部下と一緒に、都内でマーケット調査をしてきた帰りだった。二人は、自社事務所の入るビルを目指して歩いていた。

 浩二の会社は、社長を入れて社員六人という小ぢんまりとした商社だった。月商で六千万~七千万ほどだったからすぐにつぶれることはないけれど、屋台骨が屈強という程でもない。そんな経営数字を見ながら浩二は、世の中うまくできているものだといつも思う。右から左に物を流して儲かるなら、メーカーが可愛そうだと言うのが、鷹揚な性格を持つ浩二の口癖だった。

「それにしても、マッハが思った以上に伸びていますね。正直驚きましたよ」

「そうだな、これは目の黒い内にミクロハードの終焉を見ることになるかもしれんな。なにせ限界だよ、あれは。あんな不良品のようなものばかり出しているんじゃ、見限るユーザーも出てくるさ」

 浩二は汗を拭きそんなことを言いながら、その実早く仕事を切り上げて、どこかで冷たいビールでも飲みたいと考えていた。

 五反田の事務所に到着し、エアコンの有り難味を実感しながら自分の机に戻ると、机の上のレターボックスに入っている手紙が、浩二の目にとまった。赤と青と白の縞模様の枠がついたに封筒は、一見してエアメールだった。最近の海外取引先や友人とのやり取りは、ほとんど電子メールになっている。浩二が珍しいと思いながら差出人を見ると、意外な差出人の名前が彼の動作を一瞬止めた。

 差出人はフィリピンセブの、サラという女性だった。サラはかつて、浩二が恋人として三年間付き合った女性だ。別れてから、もう二十年も音信不通となっている。

 浩二が驚いたのは久しぶりの連絡もさることながら、彼女が知るはずもない会社の住所にその手紙が届いたことであった。

 彼女と付き合っていた当時、浩二はある大手メーカーに勤めていた。まだ新人の域にいた彼は回路設計をやっていたが、十年間勤めた会社の退職を決意し独立した。よってサラが、現在の会社名や住所を知るはずがないのだ。

 サラと知り合ったのは、以前勤めた会社の協力会社であるハタ電機の、フィリピン工場だった。ハタ電機が請け負っていたのは、メーカーが開発した商品を、開発メーカーに成り代わって生産する仕事だった。資本関係のない単なる協力会社で、ハタ電機は自由に様々なメーカーの仕事を請けていたけれど、当時は浩二が勤めるマルビシの受注比率が大きかった。

 当時マルビシは、新人の一年教育を実施していた。その教育プログラムの中に、新人に海外工場の生産を学んでもらうというカリキュラムがあったのだ。浩二は入社間もなく、海外工場の生産管理プログラム研修からスタートすることになった。

 マルビシはヨーロッパに海外自社工場を持っていたものの、モノ作りの主流はアジアに移行しつつあった。そこでその年の新人教育現場として、フィリピンの協力会社に白羽の矢が立ったというわけだ。入社早々浩二は、同僚四人と約二ヶ月間のセブ工場体験をすることになった。

 新人を預かることになったハタ電機は、大口顧客の依頼に万全の受け入れ体制をとった。住む場所や食事の問題、五人の配置と教育担当、具体的な教育プログラムと日程、生活上の世話係りや歓迎会に至るまで、数日間、上や下への大騒ぎで準備を整えた。

「マルビシさんもいい気なもんですねえ、こっちに新人教育まで押し付けちゃって。大体たった二ヶ月間で、現場の何を教えろと言うんですか。作業員の顔と名前を覚えて終わりですよ」

 GM(ジェネラルマネージャー)の大西が、工場長の葛西を相手に、陽射しを避けるスモークを貼った大窓のある工場長室で愚痴をこぼしていた。一階の工場から離れた三階の工場長室は、喧騒を離れたリゾート地のように、閑静で優雅なたたずまいとなっている。

「まあまあそう言わないで、大西君。本社を通しての依頼なんだから、こっちは言われた通りにやるしかないんだ。それにここで株を上げておけば、今後の受注も期待できるじゃないか」

 上のご機嫌取りで工場長まで上り詰めた葛西は、相変わらず事なかれ主義を貫く物言いだった。親分肌の大西は、いつもお上のことばかりを気にする葛西に物足りなさを感じている。

「二ヶ月間の研修を五回も繰り返すんですよ。しかもそれが毎年続いたら、大変な負担です」

 番頭役として、実質金の管理を任されている大西としては、極めて真っ当な意見である。

「その時はまた、あらためて考えればいいさ。とにかく頼むよ。相手は大切なお客様だから」

 そんな会話が交わされていることなどつゆ知らず、浩二たち五人はフィリピンのセブ直行便に搭乗し、機内でお気楽な会話に興じていた。

「会社ってすごいよな、ただで海外に行けちゃうんだから」

「俺なんか田舎のお袋に、さっそく海外出張で大変だなんて言ったら、すごく驚かれたよ」

「フィリピンってすごい所なんだろ? 俺、食べるものが心配だな?」

「大丈夫だろ。セブは観光で有名な所だから、きっと綺麗な海があっていい所だと思うよ」

「みんなは英語話せる? 俺ぜんぜんだめなんだよな」

 英語に関しては、五人全員が役立たずということで一致した。それでも浩二以外の四人は、英語を含めた何もかもが、全て協力会社のお抱えで何とかなるとお気楽だった。

 しかし浩二は少し違っていた。フィリピンは治安が悪い、汚い、不便と、聞こえてくるのは悪い噂ばかりだった。彼は現地を確かめるまで、どれほどお気楽を通せるものか分からないという緊張感を持っていた。

 セブ空港に降り立った五人を、尋常ではない程身にまとわり付く熱気が襲う。彼らは海外独特の雰囲気にのまれ、それまでの観光気分が途端に払拭された。周囲の人間に倣い、ぞろぞろと入国ブースまで歩く彼らの顔から、いつの間にか笑みが消えていた。空港での出迎えも、本当にあるのか不安になっていた。それ以前に、フィリピンへの入国手続きに問題ないかが心配だ。

 入国ブースでは、浅黒い肌の係官が入国者のパスポートをチェックしていた。傍目には、係官の対応がひどく無愛想に見える。特に、本人とパスポート写真を比較する際の、担当官の目の動きが不気味だった。誰もが無口で、とても機嫌が悪そうだ。少しでも粗相をすれば、たちどころに問題にされそうな雰囲気だった。

 浩二の番がやってきた。担当官は一言も口をきかず、パスポート写真と実物を見比べた。パソコンのキーボードを叩く音が、浩二の気持ちを萎縮させる。

 息を飲んで係官の動作を見守る浩二に、突然スタンプを押したパスポートが戻された。手続きが終了か継続中か分からず立っていると、担当官に追い払われるような仕草をされた。口がありながら一言も語らず終始無愛想なことに、浩二は心証を害した。

 新興国の公務員は、自分たちがあくまでも目上のお上なのだから、不愛想なのは無理もないことだ。日本も一昔前は同じだったけれど、改善された日本の状態に慣れた浩二はそこまで気が回らない。

 荷物を受け取り空港の外へ出ると、再び熱気が体を包み込んだ。到着ロビーの出口付近は蜂の巣をつついたような人だかりで、何かの騒動が起こったのかと勘違いするほど混雑していた。五人はどこに行くべきか分からず、異国の見慣れない人々に囲まれながら、そのまま路頭に迷うかもしれない恐怖に怯えた。

 しかし日本人の若い五人組みは、傍で見ていて目立つ存在だった。大西は、人ごみの中から簡単に浩二らを見つけた。

 大西から「マルビシさんですか?」と声が掛かると、浩二たちははいと返事をして胸をなで下ろす。

「ハタ電機の大西です。いやあ、お疲れ様でした。フィリピンは暑いでしょう。今車が来ますから、ちょっと待って下さい」

 スモーク貼りの車が、彼らの前に滑り込む。痩せたフィリピン人ドライバーが、無言で五人の荷物を車の後ろに積み込んだ。

「さあさあ、乗ってください」

 車の中は、異常なくらいエアコンが利いていた。濃い目のスモークで覆われているせいで、窓を通した外の景色が一気に暗くなった。フロントガラスまでが、ドライバーの視界分を残し、濃いスモーク貼りとなっていた。組織絡みの車で拉致されたような雰囲気が、外国へ来たのだという実感を増長させる。

 車が動き出すと同時に、大西が口を開いた。

「最初はホテルでチェックインをします。既にご存知かもしれませんが、ホテル代は全てこちらで立替えますので、宿泊代の支払いは不要です。その後セブシティで食事を予定しています。ホテルはセブシティですが、会社は空港の近くでメプサというエリアになります」

「この場所はセブではないんですか?」

「ええ、この場所はマクタン島と言い、セブシティではありません。これからマンダウェイシティーを通過してセブシティに入ります。ほんの三十分くらいで着きますよ」

 浩二は空港の場所が島だと聞いてもピンとこなかったけれど、車が海を渡る全長五百メートルの大きな橋に差し掛かかると、ようやくそのことを理解した。その頃車内は、寒いほど冷えていた。

 橋を渡り終えると、景色がガラリと変化した。車、人、サイドカーのようなバイクが煩雑に入り混じり、ごった返している。裸の男が歩いている横に、マクドナルドの綺麗なたたずまい。今にも崩れ落ちそうなぼろ家の向こうに立派なビルディングの整然とした窓明かり。大きな立体道路の下には屋台群。規則性のない騒然とした街を、五人はただ唖然と見つめる。

 明らかにそこは日本と違った。想像を超えた違いがある。

「これはすごい」

 浩二は思わず、独り言のようにそう言った。浩二が感じた全てが、その一言に集約されていた。浩二の目には、弾けそうな人間の生きるパワーが映っていた。彼はそれに、心を釘付けにされていたのだ。つまりそれは、既に魅せられているということかもしれなかった。

 日本にも汚くて怖い場所はある。しかしそこで見掛ける多くの目は、人間の活力を感じさせない死んだ目だった。そんな目の人が集まっているから、そこがますます薄汚れて見える。浩二は日本を発つ前に、フィリピンのような貧しい国はそれと同じだろうと考えていた。しかし当初の予想が、いきなり良い形で裏切られた。


 翌日早朝、ホテルにハタ電機の車が迎えに来た。いよいよフィリピンでの初出社に、五人の身が自然と引き締まる。

 マクタンのメプサは、工業団地だった。日系企業の進出も多く、メプサには常時二百人から三百人の日本人がいると言われているようだ。

 ハタ電機の工場は、事前の予想に反して一見規模が小さかった。横幅が百メートル程の敷地に、比較的新しい三階建ての鉄筋コンクリートビルが一つあるだけだった。しかし内部は奥行があり、生産現場となる一階には、様々な機械が並ぶ広大な広間がある。五人は大西の案内で、始業前のそれらを簡単に見せられた後、二階の誰もいない大会議室に通された。部屋の中はエアコンが十分効き、ひんやりと肌寒い。

 笑顔の若い女性が、グッドモーニングと言い冷えた麦茶を持ってきてくれた。五人が揃って挨拶を返すと、女の子はクスクス笑い、逃げるように部屋から出ていった。

 始業のチャイムが鳴り響くと同時に、会議室に男性三人、女性三人の、六人のフィリピン人が入ってきた。まるでドアの外で待機していたかのように、チャイムと全く同時だった。浩二たちは、長テーブル最前列に横並びで座らされていた。フィリピン人は大きなホワイトボード前の机に出張者側を向いて座り、続いて入ってきた大西もその脇に腰掛けた。もう一人、細身で背の小さな日本人が入室し、黒板前の演壇でいきなり挨拶を始めた。

「みなさん、おはようございます」

 日本語の挨拶に、六人のフィリピン人はお辞儀をして「オハヨウゴザイマス」と日本語で返した。浩二ら五人も、フィリピン人につられるように挨拶をする。

「本日、ははるばるハタ電機のフィリピン工場へ、ようこそおいで下さいました。私は工場長の葛西と申します。宜しくお願い致します。えー、皆さんはまだ入社間もないというのに、いきなりこのようなフィリピンに連れてこられて、大変驚いているかと思います。かように言う私も、最初は戸惑うことばかりで、大変難儀いたしました。みなさんの現在の心中は、手に取るように分かっているつもりでございます、えー……」

 工場長の挨拶は内容が画一的で、しかも言い方が時代錯誤を感じさせるものだった。それが始まると、フィリピン人の一人が手で口を押さえ、下を向いている。どうやら、工場長の話し口調が彼女には可笑しいらしい。

 よく見るとその子は、先ほど麦茶を出してくれた女の子だった。彼女はちらちらと浩二を見ながら、笑いを堪えている。浩二は工場長の話より、その子のことが気になった。

「……であるからして、みなさんには大変期待しているところであります。私どもは、みなさんの研修に精一杯協力をさせていただきますので、どうか成果を持ち帰って頂きたいと思います」

 浩二は、葛西の話がまるで頭に入らなかった。続いて大西が出てきた。

「これから皆さんのお世話をするスタッフを紹介します」

 大西は前に座わるフィリピン人に、前に出ろと手招きで促した。演壇の前に並んだ六人のうち、三人の女性は明らかに恥ずかしがっている。

「みなさんは生産現場を勉強しにきましたが、五人同時にそれを勉強してもらうのは難しいため、分散してもらうことにしました。そのことは皆さんの会社に了解を頂いております。皆さんにはこれから、製造・品質管理・製造管理・生産技術・購買の五つの業務を経験してもらいます。そしてこの前に並んでいる人たちは、皆さんの面倒を見る各セクションの教育係りと、生活全般をサポートする人です」

 大西の明瞭な物言いは、葛西のそれと打って変わり聞きやすかった。そして彼は、業務担当の名前を一人ずつ紹介していった。紹介されたスタッフは一人ずつ一歩前に出て、小さくお辞儀をした。

 男性は、いずれも茶褐色の肌を持ち痩身だ。品質管理のマリアも褐色系の肌だけれど、製造管理のテレサは色白だった。そして生活全般のサポート担当として紹介されたのが、サラだった。麦茶を出し、工場長の挨拶で必死に笑いをこらえていた女性だ。

 女性はいずれもスタイルが良く、サラの肌の色は日本人と同じだった。マリアとテレサはやや年配で落ち着いた雰囲気を持ち、サラは童顔でやんちゃな明るい女性という印象だった。

 大西が続けた。

「皆さんはこの工場の中や外での生活面において、何かと分からないことがあると思います。昼食、作業着、ビザの管理、買い物、お金などの生活全般のことについてはサラが面倒を見ますので、彼女に色々訊いて下さい。彼女は普段総務にいます。ちなみにここにいるスタッフは、全員簡単な日本語が分かります。それでは今度は皆さんの紹介と、研修の割り振りを行います」

 大西が研修生の名前を一人一人呼び、スタッフに浩二らを紹介した。そして最初の仕事場を各自に割り振った。その後早速サラが、各自の作業着のサイズ、靴のサイズを確認しにきた。

「ヨウフクサイズ ト シューズサイズ オシエテ クダサイ ジュンビ シマス」

 まるでメモを棒読みするような、たどたどしい日本語だ。彼女はそれを確認後、十分で全てを準備した。全員に作業着と内履きを配ったあと、その場は解散となり、各自現場へと移動した。

 浩二は二十年が経過した現在でも、作業着を配る時に見せたサラの笑顔を覚えている。彼女は浩二の前に来た時に、小さくクスリと笑ったのだ。そのとき既に、自分のサラに対する恋が始まっていたのかもしれない。浩二にとって彼女は、何かと最初から気を引く存在だったのだ。


 浩二の手にあるエアメールは、そのサラから寄せられたものだ。

 二人には、いくつもの忘れ難い思い出がある。彼女はそれを懐かしんで、様子伺いの手紙をくれたのだろうと浩二は考えた。別れたあとも、浩二は彼女のことを気にしていた。手紙から彼女が幸せに暮らす様子が伺えれば、浩二はそれだけでも嬉しいと思い、心を踊らせた。

 引き出しからペーパーナイフを取り出し、丁寧に封を切った。封筒から手紙を取り出す時に、弾んだ心がピークを迎える。

「さてさて、何が書いてあることやら」

 浩二は椅子の背もたれに深く背中を預け、目の前に手紙を広げた。五枚の便箋の上に、流れるような手書きの英字が隙間なく詰まっている。思った以上に長い手紙で、浩二の眉間に皺が寄った。そして手紙の冒頭部分で、浩二の胸中に不穏な空気が流れ始めた。

「親愛なる浩二。久しぶりの手紙に、あなたは驚いているでしょうね。私はあなたに二度と連絡をしないと心に決めていました。しかし、どうしてもあなたに告げるべきことがあり、迷ったあげくこの手紙を書くことにしました。今私は、この手紙があなたの迷惑にならないことを心から祈っています。しかしもし迷惑になるなら、どうかこれを破り捨てて下さい。ここに書く内容は、私の勝手が引き起こしたことで、あなたには一切責任がないことを、私は十分理解しています。ですから、あなたがどうしようと、私があなたを責めることはありません。私の一番恐れることは、この手紙があなたの家庭に問題を生じさせることなのです。その懸念が少しでもあるなら、あなたにはこの手紙を無視して欲しい。それでもあなたに事実を告げてしまう私を、どうか許して下さい」

 この後には、二十年前の出来事と現在の事実が淡々と記されていた。

 読み進めるにつれ、浩二の眉間に寄る皺が一層深くなった。彼は、口の中が乾いていくのを感じていた。手紙を読み終えたときには、息苦しささえあった。心臓の脈打つ振動を感じ、水落ち辺りに圧迫感が生じる。

「すまん、急用ができたので先に上がらせてもらう」

 顔を蒼白にした彼は事務の女性に声をかけ、上着と鞄を掴み外へ飛び出た。そして携帯を手に取り、手紙にある番号にダイヤルする。

 サラの手紙によると、その番号は「KAZUYA IKEGAMI」という人物に繋がるはずだった。

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