俺の彼女が吸血鬼なのにキラキラJKすぎる
八代明日華
俺のモノローグがプロローグなのに短すぎる
異種族ラブコメ、というジャンルを知っているだろうか。
超雑に説明すると、主人公カップルの種族が違うラブコメのことだ。そのまんまだな。もう読んで字のごとくって感じ。むしろ他にどう受け取るというのか。
一種の『身分違いの恋』ってやつで、先週の少年誌に載ってたラブコメ漫画から、古くは神話の一節に至るまで、古今東西のあらゆる人種に好まれてきたカテゴリーだ。人間困難という名の壁がある方が恋愛にもえるってよく聞くけど、流石に種族まで違うのは中々強烈なサガだと思う。性癖的な意味でも。
で、なんでこんなことを今うだうだ喋っているかというと、俺こと
なんせ
俺とあいつは、生物学上の分類が違う。
俺はどこにでもいる普通の人間、学名で言うならホモ・サピエンス、国籍で言うなら日本人。理科の教科書に『ヒト』って書かれるタイプのやつだ。
だが彼女はヒトじゃない。それどころか、真っ当な生態系に生きてる種族ですらない。
俺とあいつは、昨今の若者を二分する、『陰キャ』と『陽キャ』という人種が違う。
俺は絵にかいたようなクソ陰キャ、コミュ障をこじらせすぎて、ほっとくとこんな風に脳内モノローグを始める特技を得てしまった。これを特技といっていいのかははなはだ疑問だがな!
一方の彼女はぐうの音も出ない陽キャだ。いつもにこにこ明るい笑顔で社交的。学校で姿を見かけるときは、いつでも友達に囲まれている。とてもじゃないけど、俺なんかと付き合ってるとは思えない人気者っぷりだ。あれで陰の者にも理解があるってんだからもう完璧超人かなんかかもしれない。ヒトじゃないけど。
俺たちは正反対。ぐうの音も出ない『異種族恋愛』だ。
「なんだそりゃ、どういうことだ」と思ったひとは、どうかページをめくってほしい。満足するかは知らないが、何もかもが真反対な彼女との毎日を語らせてくれ。
あいつとの毎日は大変だ。なるほど、これが異種族恋愛の『壁』か、と呻くことも多い。けどそれ以上に楽しくて、おかしくて、それから――どうしようもなく愛おしい。
それじゃぁ聞いてくれ。
俺の彼女が、泣く子も黙る『吸血鬼』なのに、天下無双の『キラキラJK』すぎる、っていう話を。
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