プロトコールが鳴り響く

作者 朝田さやか

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★★★ Excellent!!!

 インターハイ中止。
選手にとって、これ以上残酷な事は無いでしょう。
 そんな選手達に掛ける言葉も見つかりませんが、どうか前を向いて欲しいと願います。

 学生時代、部活に真剣に取り組んだ経験があれば、この物語は間違いなく突き刺さります。

★★★ Excellent!!!

部活をやってきた人たちにとって、ある意味当たり前に存在していた「最後の大会」

それを奪われた主人公の喪失感や苛立ちや熱量、それらがとても自然で、等身大な文体で描かれているのが良かったです。

あの頃の、熱。あの日々でしか感じられない感情の揺れ動き。

大人になった自分も思わず瞳を潤ませました。あんなに素直に感情を出せる日々が自分にもあったなあと……。

文章としては、読みやすく、癖のない文体だなという印象を受けました。もちろん、良い意味で引っかかりを感じない滑らかな文章、という意味でです。

あえて課題を挙げるなら、情景描写で読者の心に残るワンフレーズがあればなあと個人的には感じました。小説の印象を後に思い出した時に、自分がまず思い浮かべるのはインパクトに残る「ワード」なので。

最後に。作者様の他の作品も読んでみたくなりました。良い小説に出会えてありがとうと言いたいです!

それでは、なむなむ。

★★★ Excellent!!!

本作品は、バレーをテーマに描かれた素敵で切ない作品。
練習試合のシーンなんかも綺麗に描写されている短編になってます!

目指すべきゴールが消える。
私も部活をしていた学生時代を思い出しながら、読み進めました。
ジャンルは違えど、友人と共に目標に向かって絶対優勝しよう!と、学生時代は真っ直ぐに引退まで部活の日々に明け暮れましたことが、目に浮かびます。

今年、2020年は胸が苦しかったのを今も覚えています。
目の前で絶望に打ちひしがれていく後輩たちを見て、正直言葉が見つかりません。
「青春」を感じられる大きな理由の一つは、部活動。
時には喧嘩して、時には褒め合って、泣いて、逃げ出したいときもあって……。
それでも、同じ目指すべき目標があるから、頑張れる。

それが、まさかの幕引き……。
この物語は胸が痛くなるでしょう……。
特に、この年直接的に被害を受けた学生には、かなり共感する部分が多いはずです。

いつか、その青春が取り戻されることを祈るばかりです。

★★★ Excellent!!!

たっぷりの情感とともに読みました。
2020年の今年、部活を引退する高校3年生。
青春の思い出が高い純度で込められている部活の日。その結晶のような日々の終わりがこんな形で幕引きしてしまう切なさ。
そうした状況に直面する様子が、これでもかと言うほどひしひしと伝わってきます。
同じ思いを抱えている方、多いのではないでしょうか。
是非、今年予期せぬ形で部活なら引退を迎えることになってしまった全ての方に読んで欲しいと思います。

文章瑞々しく、読後、ほのかな切なさが涙腺を刺激します。

★★★ Excellent!!!

目指していたゴールがなくなった。
負けたからではなく、大会そのものが吹っ飛んだ。

何もしないまま終わる空虚感。
何とかあがきたいけど決断を下さないといけない。

でもゴールはなくなっても、そこまで一緒にやってきたものまでがなくなったわけではない。
そんな前向きさが輝きまくっています。

★★★ Excellent!!!

私も似たような状況下におかれていて、この小説を読んだとき、あぁ‥これが今の自分の気持ちを文章化したものなんだ‥と。また、自分の今までの努力や喜びなどの感情は無駄にはなってない、むしろその思いを胸に前に向かって歩むべきだ、と考えるきっかけにもなりました。

登場人物のリアルな心情が文字となって細かく表現されており、思わず心に「ぐっ」とくる作品です。ぜひ、この作品を読んでみてください。きっとあなたも大切なことを学ぶきっかけとなるでしょう。

★★★ Excellent!!!

総体がなくなって、悲しみの中にいる人にこそ読んでほしいです。
「なんで?どうして?」という行き場のない感情はきっとこれからもあると思います。それでも、自分たちの青春がすべてなくなってしまったわけではない、自分たちの全てを懸けたことは無駄ではないはずだと、きっと「何か」のこせる、残せたのだと思い、信じることができるでしょう。

個人的には、苦しい決断をしたシーンがとても印象に残っています。

スポーツをしている、していないに関わらず読んで欲しいと思います。