第2話 夏の始まり

「おはよう」と、俺が言う。

「おはよー」と、舞が返してくれる。

「眠い」

「私もー。ってか、ゲームばっかしてよくねないからだよー?拓也?」

「そうだなwww」

「そんなんじゃ、成績あがんないぞー」

「えー、それは困るわ」

 こいつは、舞。俺の、小学校からの友達だ。(世間一般は、幼馴染みというのか…?)

 普段は大人しい(?)んだか、むっちや、俺に絡んでくる。

「なによ?」

「別に…」

 あと、ムッチャ美人だ。

 クラスでも、とにかく評判がいい。

 だから、俺は…俺は…?

「どした?」

「別に。何でもないよ」

「んー、なんか隠してない?」

「だから何もねーって」

 いや、そんなことはない。俺だって、悩みぐらいはある。というか、舞のことで悩んでる。

「むー。あ、トモ。おはよー」

「おう。おはよ」

 こいつは響野智哉。同じく幼馴染みだ。クラスも同じだ。

 この2人は、昔からの親友だ。

 この2人がいるだけで、なんか安心するんだよなぁ。

「ねぇ、今週末にさ花火大会あるんだけど3人で行かない?」

「いいよー」

「俺も、いいよー」

「じゃあ、決定な。待ち合わせ場所は…いつものとこで待ち合わせなー」

「了解」

 いつもこんな感じだ。本当にこの2人といると心が落ち着く。これがいつまでも続けばいいのに…と思っている。

 おっと、俺の悩みはなんだって?それは、


 舞のことが好きだ。

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恋の向こう側で。 粋梅 @ikiume

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