概要
今、陸上部に、高校生に、読んでほしい
高校の3年の夏、楓太は走っていた。友達と衝突して、それでも彼はなぜ走り続けるのか。答えを持っているのは、誰もこないはずの公園に現れたその人だった...。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!短いながらこの満足感
私は高校生でもなく陸上部でもないですが、大学生の今から少し感覚を若返らせて読ませていただきました。公園という狭い場所で物語が完結するところに何か青春の一幕、そしてその一瞬で考えが変化する青春特有の心の動きも現れており、思わず自分の青春のひと時を思い返してしまいました。会話の中にもやはり若さゆえの気の短さ、しかし力強さが現れており、登場人物たちの発言が自分にかけられているような気分になれました。最後の微々たる恋の匂わせも秀逸でした。普通恋から話は始まるものですが、それをあえて終わりに出すことで登場人物たちのこれからを暗に示しているような終わりで、公園での場面は終わるけれども未来は始まる感じがあ…続きを読む