屁が臭すぎて異世界無双

脳幹 まこと

屁が臭すぎて異世界無双

 事故って死にました。

 目の前に怪しい老人がいます。神でしょうか。


「間違えて殺しちゃったのでスキルあげます。でも、在庫がないので実質これだけです」


★超絶神級「極っ屁きわみっぺ


「これしかないのか」


 くそ、転生リセマラしないとだめかもなあ。


「お客さん、これはチートですよ。神の私が言うこともナンですが」


「なんですって?」


「なんたってねえ、臭いんですよ。無双ですよ、双つとして無し、まさに無双でございますよ」


「じゃあ、もらおうか」


「毎度あり」


 あっ、屁ぇしたくなってきた。

 極悪生体ガスが空を切った。


 ぷぅ~~~、すっーーー


「ぎゃああああああ!!!」


 神は死んだ。臭すぎて。


 こうして転生した僕は、案の定無双することに成功した。


 ぷ、ぷぅ~~~

 S級ドラゴンは死んだ。臭すぎて。

 S級魔王も死んだ。臭すぎて。

 S級勇者も、S級ヒロインも、S級黒幕も、みーんな、死んだ。臭すぎて。


 もう、これで僕に敵うものはいないだろう。

 無人となった王国で一人笑う僕。


「お前を倒しに来た」

「ここにきて謎の男、さてはS級裏ボスだな。やっつけてやるさ、食らえ、屁――」

『無効空間ッ!!』


 なんだ、僕の屁が通用しない。


「俺は対チート能力特化型チート能力・『消醜力』を操るものだ。如何なるチートも俺には通用しない。通用しないのはチートだけで、チートじゃなきゃ、子供の駄々こねでシャツを引っ張られただけで死ねる」


 僕は敗けを認めた。


「一体、君は何者なんだ。S級転生者か何かか」

「いいや、俺は」


 Sテー

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