結
それから、さくらは病室に戻ったが、窓の外をじっと見る時間が増えた。
そして、さくらは両親のもとへ旅立った。
今井は、1日泣き続けた。
さくらの担当になってからほとんど休みがなかった今井に綾美は休暇を与えた。
今井は、すぐに福岡へ向かった。そして、大きな大きな桜の木へ向かった。
田を超え、トンネルを超えると、そこには桜の木がそびえ立つ。
涙を拭きながら、木へ近づくと人影が見えた。
「さくらさん?」
そんな訳がない。涙をもう一度ぬぐい、木を見た。
やはり、人影がある。
その時、風が強く吹いた。桜が散った。
雨のように、雪のように散る桜が、木の下にある影と今井を包んだ。
「女の子?」
木の下にいる女の子は頭に積もった桜を、笑いながら振り落とした。
桜と遊んでいるようだった。
桜を振り落とした頭には、茶髪がかった長い髪の毛、
そして、
それを結ぶ赤いリボンが今井の目に映った。
桜が散るその下に きたっを @manmaruchan
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