警察官のリアルな描写がお見事。異世界ものではなく現代日本が舞台です
- ★★★ Excellent!!!
ある日、異世界の大陸が日本に出現し、そこから始まるオムニバス?群像劇?のような物語。
設定は昨今比較的よく見られるものですが、中身は違います。
戦争や無意味な争いなど無く、むしろ治安を維持する為に、異世界の様々な種族が警察官となり、地域の治安維持に努めるちょっと変わったお話しです。
某テレビ番組の如く、警官たちの活躍を描きますが、そのリアリティに関して言えば、作者は本職の警察官だったのか、それとも現職なのかと思わせる程に、リアルです。
思わず「へえ、そうなんだ」と思ってしまうシーンもあったり、刑事ドラマとも違う、制服を着た警察官が走り回ったりもします。
無銭飲食や窃盗など身近にある犯罪であるのも、無理が無くて楽しめる要素になっているのでしょう。
チートなんてありませんし、それぞれの種族が持つ能力の範囲内、そして日本人も勿論そんな中で活躍します。
タイトルやキャッチコピーからは伝わらない、シンプルで無駄のない物語ですので、より多くの方にお薦めいたします。
思っていたのと異なりとても楽しめる作品でした。