慣れ親しんだ下地に、独特で魅力的な世界観が違和感なく積み上がる

 主人公が両親達の許を離れて成長していくと言う従来の物語を彷彿とさせる展開でありながら、主人公やヒロイン含む主要なキャラクターが人間でないと言う比較的特異な設定と、それに関連する描写のお陰で全く見飽きない新鮮な世界が構築されている。

 まだ数話しか拝読していない現状で、これほどのインパクトを与えられるのだから、文章と言う力にはつくづく感動させられるが、しかしそれは作者の想像力と文章力があってこそ真価を発揮するものであり、その点でこの作品は感嘆に値するものであると私は思う。

 これからも拝読させて頂きたい一本であることに間違いない。