蟲の勇者は地底に眠る

作者 河本 師走(ふーみん)

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★★★ Excellent!!!

 主人公が両親達の許を離れて成長していくと言う従来の物語を彷彿とさせる展開でありながら、主人公やヒロイン含む主要なキャラクターが人間でないと言う比較的特異な設定と、それに関連する描写のお陰で全く見飽きない新鮮な世界が構築されている。

 まだ数話しか拝読していない現状で、これほどのインパクトを与えられるのだから、文章と言う力にはつくづく感動させられるが、しかしそれは作者の想像力と文章力があってこそ真価を発揮するものであり、その点でこの作品は感嘆に値するものであると私は思う。

 これからも拝読させて頂きたい一本であることに間違いない。

★★★ Excellent!!!

【物語は】
混沌とした場面から始まる。ある少女が命を狙われていた。追手から逃げようとするものの、立ち向かう力もなく追い詰められ、命を奪われてしまう。
果たして、これは夢なのか現実なのか?
それとも未来を予見しているのだろうか?

【世界観・舞台の魅力】
冒頭から始まる場面で、”黄緑色の血”というキーワードが出てくる。
あるショッキングな場面を通し、この物語の世界観や重要な人物の容姿なども伝わってくる。この場面で分かること、少なくともここに出てくる人物たちは自分たち人間とはどこか違っているという事。そう、彼らはあらすじにもあるように、”地球と異なる進化を遂げた存在”なのである。この部分で出てくる”ホンモノ”は一体何を指しているのだろうか。気になる伏線である。

用語補足:(web調べ)
自然選択とは個体間の適応度(生存や繁殖)の差によって生じる過程。その差がたまたまランダムに生じたものではない場合。
自然選択による進化のためには、 淘汰(選択)、変異、遺伝の3つが必要。


物語の流れがとても巧い為、自然に登場人物が紹介されていく。この場面で出てくる少女は、主人公の一人なのだろうか。それとも主人公と共に戦う仲間の一人なのだろうか。あらすじに書かれている”彼らと協力して、コーカスを暴き倒せ!”という一文から考えると、”彼ら”以外に誰かがいるのではないかと考えてしまう。しかし現時点では(この部分の文を書いている時点の拝読ページ)プロローグの段階の為、答えが出るのはまだ先のように感じた。

本編に入ると、世界観について明かされていく。
作品オリジナルの設定であり、最も重要である殻人族についても、ある少年の危機を通し、どのような生体を持つ生き物なのかが丁寧に説明されている。
どんな進化を遂げたのか。どんな部分が人間と違うのか。とても不思議で面白い設定だと感じた。
(設定についてのネ… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

 昆虫が人間のように進化した『殻人族』の生活する世界線のハイファンタジーです。

 主人公の少年は、地中から世界を知るべく地上の学校に入学するのですが、そこで出会った少女とトラブルになり、話が進んでいきます。

 殻人族は、昆虫の名残が残った部位を、己の武器として変化させ、戦います。
 それがまた、個々の性格や能力が出ていてカッコいい!

 また、主人公『アトラス』の出生についても、少しづつ謎が深まってきます。

 その伏線が少しづつ紐解かれていくのが、王道冒険ファンタジーらしい醍醐味。

 果たして、主人公らの旅路の果てには、何が待っているのか?

 絶望?
 破滅?

 ——それとも、希望?

 ふーみん様の昆虫系ハイファンタジー、ご一読くださいませ!

★★★ Excellent!!!

まず世界観が独特ですね。
読者の認識から離れた作者様の世界ができております!

そして昆虫という題材と武器の特異性。
これがある種児童漫画的な、少年誌的な面白さを醸し出しています!

また敵であるコーカスもまた謎が謎を呼ぶ敵で凄まじい不気味さをもっております。

この怪作を是非楽しんでください!

★★ Very Good!!

まず世界観が独創的です。
これぞ創作だ、と思わせられる物語の出だしに作者の昆虫に対する愛と、それを表現しようとする努力が感じられます。

読んでいて思いましたが、つまりこういう事です。

虫ってなんかかっこいいよね!
それがファンタジーになって戦うんだからかっこいいに決まってるよね!
じゃあ……この作品は面白いに決まってるよね!


★★ Very Good!!

「独特な世界観」と「昆虫の知識を活かした設定」が、面白いです!
それと、文章も読み易くて、設定も覚えやすいので、意外性がありながらも親しみ易い作品だと思いました!
より物語に深みが増せば、もっと良くなると思います!

追伸
○○武装って、やっぱりカッコいいですよねw

★★★ Excellent!!!

この作品のテーマから分かるように、ありきたりなファンタジーとは全く違う、
先行者のいない完全オリジナルテーマという印象を受けました。

作品序盤では世界観と登場人物に焦点を当てたシナリオで、

30話前後のタイミングからはファンタジー戦記の本領発揮と言わんばかりのテンポの良いバトルシナリオが多く取り入れられています。

昆虫同士のバトルと聞くと、世代的に刺さる作品が脳裏に浮かび、懐かしさを感じるのですが、人のなりをしていることから、バトル要素の展開の幅に厚みが増し、

この作風だから楽しめるという要素もしっかりと詰まった作品です。

私はこの作品、全く類似作品がないということから完結まで応援をしたいと思う素敵な作品に思いました。

ぜひぜひ、少しでも気になった方はご一読ください!

★★★ Excellent!!!

ネタバレあり

一章まで読みました。
キャラクター名がモチーフの昆虫から付けられている(と勝手に思っている)のでイメージはしやすかったです。
ただ、外見的特徴の描写が少なくて、自分のキャライメージが合ってるのか心配になるのでもう少しそういう描写が欲しかったです。

物語通してのボス3種の内1人(匹?)コーカスが登場し、実はそれも操られている。主人公の力には何やら怪しげな面が存在して……と掴みの章としてとてもいいものだと思いました。

能力設定も魅力的なので、ハマる人は多いのかと思います。