いのり

目をつむると今でも

仄白い街が見える

遠い明滅 いざなう灰の街


カーテンが揺れていた

静かに筆を取り落とす

真っ白な紙が怖かった

真っ白な紙が無くなれば

もっとずっと、怖かった


ことばのすべてを食べ尽くして

神様も 君も

とうにそこにはいないと知る

微笑み生きよと背を撫でる

一切は 面影


サヨナラを教えて。

くるしいのはそう

ずっと赦されていたことだった

サヨナラを教えて。


目を開けば朝

僕は

筆を拾う

透明な手で

僕は


なにを残そう

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首長竜のゆめからさめた 行宮見月 @kamitsure

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