第七話 クラス分け2
「大丈夫」
本当に怖くて苦しい時は僕がなんとかしてあげるから。
そう思いながら、僕はカレンの頭を撫でる。カレンの体から力が抜けていくのを感じる。
「よし、じゃあ見に行こうか」
僕はカレンの手を強く握りしめながら、人だかりの方へ向かう。
人だかりが近づくにつれて、カレンの手に力がこもってくるのを感じる。
「よし、ここからなら見えるかな?」
人だかりから少し離れた場所で僕らは立ち止まる。
「カレン?」
カレンは目を瞑っていた。よく見ると足も震えている。
僕は苦笑しながら2人の名前を探すことにする。
「お、カレンは1組だね」
その言葉にカレンはビクッと反応する。
「ゆ、ユウマは…?」
「ん〜、僕は何組かな〜?」
「じ、焦らさないで教えてっ!もう見つけてるんでしょ!」
おっと、結構ほんきで怒ってる雰囲気。
「僕も1組だったよ」
「ほ、ほんと…?」
「ほら、目を開けて、自分の目で確認してみて」
カレンはおずおずと目を開ける。
「ほんと!私たち同じクラスだ!やったわ!」
そう言ってカレンは抱きついてきた。安心してほっとしたのか、また目元が光っていた。
「もう、泣き虫なんだから」
カレンの頭をひと撫で。
「うん、僕もカレンと同じクラスで嬉しいよ。よし、行こうか、カレン。そろそろ集合時間になっちゃうよ」
そしてカレンの手を引きつつ、僕らは教室へ向かうのだった。
5分物語 朝だ〜〜〜 @MorningDa
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