無駄を急ぎ落した、躍動感のある動きの描写が光る青春小説。

走り幅跳びに青春を捧げる陸上部の先輩と後輩の物語です。

まず、冒頭のたった数行の《体の動き》の描写だけで描かれる緊張感、そして跳ぶ瞬間の躍動感に惹きこまれました。

ほのぼのした二人の女の子の会話と裏腹に、走り幅跳びに懸ける彼女たちの動きの描写は非常に鋭く、鍛えぬいたスポーツ選手のように無駄がありません。
集中して、頭の中から余計な物が消え、後に残ったのは「飛べた」と思える瞬間、そんな情景が伝わってくる作品でした。

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