第6話
信号待ちをしていたりんはぼーっとしていた。
そしてぼーっとしていたりんは、そのまま赤信号の横断歩道を渡っていた。白いセダンとりんは直撃した・・・。
うそだろ・・・。
俺はまた現実に戻された。
あすか:『れい。またなの?。』すごく不安そうに言うあすか。
れい:『りんが。りんが危ない、あすかはここに居ろ。』
焦る俺。あすかは何かわからないまま取り残された。
俺は必死でりんを探していた。
そして信号待ちをしていたりんを見つけた、俺はりんの手を掴んだ、
れい:『危ないりんここにいちゃだめだ!』
りんは俺の手を弾いた、
りん:『離せよ。お前なんもわかってねえよな、俺らは死ぬんだよ。交通事故で死ぬ運命を変えたって運命は変わんねえんだよ。どこかでまた死ぬ事になるんだよ!お前が来たのも俺の運命を見たんだろ。おれどうせまた死ぬんだろ。』
久しぶりみるりんの悲しそうな目、俺は自分がどうしたらいいのか分からず、掴んでいたりんの手を離した。。
りんは横断歩道を渡らずに、別の方向へ歩いていった。
おれはただただりんの悲しそうな背中を見届けることしか出来なかった。
このとき俺はまた脳内に流れる映像をみた。
でもおれは何もすることが出来なかった。
りんの言う、死の運命は変えられないという言葉にその通りだと思ったからだ。何度、何度助けても運命は変えられないんだ。
俺は自分が何も出来ない状況に、ただただ神様に願いることしかできなかった。だれも死なないでください・・・。
この信じられない状況におれは吐き気が止まらなかった。
りんが遠くなっていく・・・。今までずっと一緒だったのに・・・
俺の目から涙が溢れだしているのがわかった、
やめてくれよ、やめてくれよ俺が一体なにしたってんだよ。
お願いだ。俺から大切な人を奪うのはやめてくれよ・・・、
お願いだ。。俺らは何度もそう泣き叫び地面にしゃがみ込んだ。
キィーーーーーーっ!!ガシャン!!車と人が衝突する音だった。
俺はひたすら泣き続けた。、地面に這いつくばったまま、
ただただ発狂し続けていた。力が出ない。。。
しばらくして鳴り響く救急車の音・・・。
血だらけのりんが運ばれている。。
俺はさらにおかしくなっていた、俺は。弱い。なんにもできない。
何も守れない。なんで俺じゃないんだよ・・・。ごめんなごめんな・・・
俺は泣き続けた挙句。その場で気を失っていた。
起きた時、俺は病院のベットの上だった。
俺は病院の天上を見ながら3人で過ごした日々を思い出していた。
毎日のように3人で笑って、遊んでいた日々がつい最近に感じる。。
あすか:『れい、、?起きたの?大丈夫なの。』
あすかだ、俺が気失ってからずっと見てくれていたらしい。
れい:『りんは、りんは無事なのか、』
俺は内心わかっていたが、少しでも希望があることを願った。
あすか:『・・・』
あすかが泣いていた、、、
それ見て俺は頭が真っ白になった。これは夢じゃないんだ、と。
俺らは病室でさんざん泣き続けた。。
れい:『ごめんなあすか。おれ何も出来なかった。』
あすか:『ううん。』
れいはあすかに墓地でみた女の人、死の運命は変えられないことを
伝えた。あすかにはそれが分かっていたようだった。
あすか:『私ね、小さい頃かられいと同じで、映像が流れたり、ほとんど正夢になったりしてたの。』
あまりに衝撃的なあすかの言葉に俺は言葉を失っていた。
あすか:『あたしが見るようになったのは小一の頃だったの。最初は何がなんだか分からないでいた。でも徐々に分かってきた。あたしの1番の後悔は友達を事故から救ってしまったこと。何度も何度も見る度に助けていた。私はその助ける為に何人もの代償を支払っていることに気がついたのそれはね、その人の死の運命を変えるたんびに犠牲になる人がどんどん増えていっていることに気がついたの。それから私はこの力を隠し続け、運命を見ても何もしなくなったの。それがその人にとっても犠牲者になる人にとっても1番いいと思ったから。』
れい:『よく分からないんだけど、人を守る回数が増える事にその事故に伴う犠牲者の数が増えるってことか?それにしてもそんな話なんで今まで俺たちにしてくれなかったのかよ。お前、あのトラックの事故も知ってたのか?』
あすか:『りんが死ぬ事もあたしは見えてた。辛かったけど私には、どうすることも出来なかった。でも自分が死ぬことはさすがに分からなかった。』
俺はしばらく黙っていた。理解が追いつかなかったからだ。
あすか:『でもね。私頻繁によく見ている夢があるの。性別も人かもわからないけれど、毎回あたしにこう話しかけるの。これは現実じゃない。目を覚ませって何回もゆってる、』
俺はあすかのこの発言には触れずに、これからどうするかについて、
話し合っていた。
夢と現実 高槻ケイ @nanamimi0417
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