彼とアドリエンヌの婚約破棄事情

「君との婚約は破棄させてもらう。君には心底幻滅した」
3年間連れ添った婚約者ジェイドに、謂れもない罪で突然の婚約破棄を告げられたアドリエンヌ。その罪の内容とは、アドリエンヌが幼馴染みであるクロエを執拗にいじめ、精神的に追い詰めたというものだった。ジェイドはクロエを哀れに思い、彼女と婚約を結び直すと言い放つ。
婚約破棄を知った家族までもがアドリエンヌを苛み、婚約者と親友を一度に失ったアドリエンヌは失意の底に立たされる。
婚約破棄は撤回できずとも、せめてクロエをいじめたという誤解だけは解きたいと考えたアドリエンヌは、幼なじみのエリオットの力を借りて立ち上がろうと決心するが、次々と彼女を貶める罠が待ち受けていてーー?

誰からも愛されていた令嬢が、暗い方へ昏い方へと堕ちていく話。

※「小説家に…続きを読む