第4話:3歳の誕生日

3歳の誕生日、長い夢から覚めたように記憶を思い出した。


どうやら一定の年齢で記憶を思い出す形で転生完了らしい。


まぁ、記憶持ったまま乳飲み子とか精神がやられ兼ねないし有難いけど。


で、そんなことはいいの。そんなことは。


問題は目の前に見覚えのある女がいるということ。


それは転生前に、最終的にハイテンションで、転生開始したあの女神らしき女である。


「なんで貴方がいるの?」


と反射で発してしまった。


あれ、というか待って、自然と異世界語らしき言葉が出てる。まぁ転生特典かな。きっと。


「なんでって?私はあなたの専属お世話役だもの。さて、記憶が戻ったらしきオーラが見えて、途端のこの質問となると転生は成功みたいね。ようこそ異世界へ。」


うん。成功みたいだね。お邪魔します。


「で、貴方がここにいる理由にはなってませんが?」


当然の質問を返した。


「まぁ、要するに休暇よ。神だって休暇を取るの。どうせ休暇中暇だし、この世界への転生者ってだいたい面白いから着いてきたの。」


「神の休暇って大胆なんですね」


「そうよ。さて、記憶は3歳児以上でも体は3歳児よ。寝なさい寝なさい。」


そう言ってベッドに戻された。


色々確認したいことはあったが確かに3歳児、待ってましたとばかりに眠気が襲ってきてそのまま私は眠りについた。




朝になると女神はいなかった。


机に着替えがあったので着替えて部屋から出る。


え、何この家広い。


なに?まさか貴族転生?やだよ?政略結婚の道具にされて異世界生活終わるとか。


そう悲観しながら朝食の匂いに釣られて下に降りると女神さんがせっせと料理を配膳していた。


専属とは…いやこれぐらいは普通か?


そして私に気づいた女神さん


「あら、アキナ様おはようございます。お早いですね。起こすまで寝ててもよかったのに。」


だって。


あ、しれっと教えられたがあの女神の名前はリアだそうだ。


女神さん女神さん呼ぶよりは呼びやすいね。




そして日中はリアとそれっぽく遊んで夕飯の時間。


ちょっとした誕生日記念で肉やらが豪華に揃ってた…3歳児に食わせるものだっけ?


まぁ食べたけど。




食事中父が


「それにしてももう3歳か…いや、寧ろまだ3歳かとも言えるな…これで剣術スキルがあれば我が家は将来安泰だったのだが…」


なんか不穏なことを言った気がした。

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