五話まで読みました。
選択肢を選んでいくという設定は、昔のどっちを選んでも基本的にひどい目に合うアニメ化もされた某ラブコメやギャルゲーの選択肢を想起させます。しかし、この作品の独特なところは、選択肢に色がついていて、主人公の判断基準になっているというところです。非常に面白い設定だと思います。ただ主人公が死にたくなければ実質一択みたいな選択肢が現状多く、むしろ危機や重要な分岐であることを伝える能力、最善の方策を示す能力になっているような気もします。最善と言ってしまうと、他にもっと良い方策があるのに、選択肢によってそれを選べなくなっているという可能性もありますが。また選択肢を選ぶ際に時間が完全に停止しているわけではなさそうなことも今後活きてくるのでしょう。
能力の詳細や出会った女性たちの正体、異世界の宗教など、先が気になる面白い作品だと思います。
「異世界は選択の連続である[Re:] ~ブラック社員、自らのチート能力に叛逆す~」は、題名どおり“選択”が物語のカギとなっています。転生先で得た圧倒的なチート能力があるにもかかわらず、元・ブラック社員である主人公には、能力を“使いこなせない苦悩”や、“使わずに生きたいという逆らい”があり、その葛藤が物語を面白くしています。
ブラック企業で働いていた経験から来る陰鬱さや、歪んだ価値観を丁寧に描いているのが特徴的。能力を持て余すことで、むしろ自由を奪われているようなジレンマを味わう主人公の姿は、ファンタジーでありながらリアルな苦悩を伴い、物語に奥行きを与えています。
さらに、“選択”を重ねるごとに彼がどのように強く、あるいは弱くなっていくのか、読んでいくほどに先を見届けたいと思わせる仕掛けが巧み。日常に疲れた読者にこそ響く、痛快でありながらも切実さを感じる異世界ファンタジーです。
読み合いから参上!
詳細は他の皆さんが触れているので、少し異なる角度のレビューを。
横組みユーザーで、パッと見の視覚情報を判断基準にする方へ。
文字が詰まってそうだなと撤退するのは絶対に早計。
実はこの作品、たいへん読み進めやすいです。
想像以上にテンポよく読めます。脳内の読み上げボイスと目に入ってくる文字のタイミングが一致しているからです。文章を把握する際のストレスや脳負荷をほぼ認識しないレベル。それはもう、サッカーで例えるとストライカーの足へひとりでに吸い込まれる神アシストパスのごとく。メカニクス面でスクロールに一種の気持ちよさが付随します。
そのため内容が濃いにもかかわらず、体感的にはカロリー消費少なくしてストーリーに集中できる良環境が成立しています。まずは3話、ぜひクリック、タップして飛びこんでみてほしい!
以下は内容について個人的に気に入った点
・魅力ある世界観、今まさに独創的なファンタジーを摂取している感覚
・アメにも制約にもなり得る能力がもたらす、バランスのいい読書体験
・見覚えのある新鮮さ、独自の味、双方を兼ね備えたキャラクター
・女の子がかわいい(重要)
野心的に良いファンタジーを作ってやるぞ!という情熱を感じる一作でした。
読んでみれば決して損はしないとオススメできます。