令和に咲く次代の花

黒谷文学の安定感──面白いんだろうなという期待が実現する事実──にはいつも脱帽させられるのですが、本作もやはりそうで、童話としての語り口のなかにも、しっかりと確かな慈愛が感じられる傑作となっております。世の若い親御さんには、純粋無垢な子供たちに是非(とくに女の子に)読み聞かせてあげてほしいものです。因みに、心が薄汚れている私が最も感じたのは、隣に住むお兄さんに対しての強い怒りでした。その理由を、どうか聞かないでやってください。話はそれましたが、今後の作品とご活躍を願っております。合掌。