異世界の悪魔は微笑んで



第七悪魔商会セブンス・ダイモーン?」

「ええ。我々の商会の名です」

 目の前の悪魔は、その細い目をさらに細めるように、にこりと笑みを浮かべる。


「お求めの品はございますか? 吸血鬼様」

 うん、まず服が欲しい! 今すぐに!

「じょ、城主様……」

 震える声で俺達の会話に割って入ったのは、この状況の九割がたを作り出したサキュバス、リダリーン。


「せ、せめてもの、お詫びです」

 そう言って、スッと、俺の前にかがんで俺の大事な部分を手で直に隠す美女。

 ……いや何がお詫び!? むしろますます訳が分からない状況になったぞ!?


「……」

 目の前の悪魔もこれには流石に理解が及ばなかったようで、頭の裏に疑問符浮かべながら固まってしまった。いや悪魔を困惑させるってよっぽどだぞ!

 というかこれさっきより恥ずかしい!


「じょ、城主様……すいません! わ、私良かれと思ってっ!」

「あ……う、うん、わかってる」

 本当は何一つ分かっていないが、涙目になる彼女を見てしまっては、そうは言えまい。いやどうするんだよこの状況……。

「……ああ!」

 と、この状況にまさかの得心がいった様子の悪魔。

 ばさっと身をひるがえすと、一体どこに隠し持っていたのか、そこには空の青を反射しそうなくらい、まぶしい真っ白な布が。


「よろしければ、お使いください」

「……かたじけない」

 いや、ホント助かった! よくこのカオスな状況で適切な品を出してくれたものだ!

 彼から受け取った白い布を腰に巻いて、まるで風呂上りみたいな格好になりつつ、俺は静かに目の前の悪魔に感謝する。


「申し訳ありません。お楽しみの最中を邪魔してしまったようで」

「……いい」

 いや、やっぱり分かってないなこれ。まあ全ての状況は理解できずとも助かったのは事実。洞察力に恐れ入る。ホントこんなことで感心するのもアレなのだが。


「我々の商会には、このようにお客様のご希望を事細かに叶える品が揃っております。どうぞ手に取ってお試しください。そうしてこの機に貴方様とも、お近づきになれればと」

「……ラセスチャー・ダイモーンと、言ったか」

 ようやく俺もシリアスモードを取り戻しつつ、目の前の悪魔を見つめ返す。


「その名は本名か?」

「ダイモーンの方は、商会を受け継ぐ際に襲名した名でございます。本当の名は……我々がそれを隠すことを、ご存知ですか?」

「ああ、そうだな」


 悪魔は、それこそモンスターの中では古く、そしてだ。


 その名にも意味があり、むやみやたらに名乗ったりはしない。名前自体がその存在を決める証となり、存在を縛るのだ。


 だから彼らは名を隠す。

 その考えは、むしろ俺達モンスターより……。


「カイだ。最近は何かと入用でな。商品とやら、あてにさせてもらおう」

「ええ。ご期待に沿える品をご用意させていただきますよ。カイ様」

 向こうの流儀に倣い、俺も半分だけ名を明かす。


「では、参りましょうか。本日は移動式商店でご用意できる品を揃えてきましたので」

 そう促されるが、俺としてはこのままお風呂上りスタイルで物色するのは遠慮したい。

「商品の買取も行っていると聞いたが」

「ええ。何か、お売りできる品がございますか?」

 いくつかまとめてくる、と言って、俺は一旦着替えに帰るのだった。


――


「思ったより高位の悪魔だな」

 そしてベーオウ、マリエを交えて、城の中で作戦会議だ。


「パッと見た限りでも相当の実力者ですね。兄さん、本当に取引するつもりですか?」

「ああ」

 魔王軍と事を構える以上、ああいう輩とのパイプは持っておきたい。勿論、奴がその魔王軍と繋がっているかも確かめたいしな。

「だ、旦那から見てもやべえやつでしたかい?」

「いや、殴り合えばあっさり片付くだろう。この間のエヴルーナよりも弱いな」

 アレはそもそも戦闘を得意とするタイプじゃない。


「……ベーオウ、悪魔が名を隠す意味を知っているか?」

「へ? ああいや、すいやせん、知りやせんで」

「奴らは周囲からもたらされる情報……つまり『認識』で大なり小なり変化する性質がある」

 例えば人間達の間で『危険な存在』だと伝承されれば、悪魔はそのように変化していく。


 想像を糧にし、まるで人間達の『望みを叶える』かのように。


 だから本来なら、奴らは名乗り、そして人間達に恐怖をまき散らす。それが手っ取り早く力を得るための方法なのだが……。


「上位の、名を隠す悪魔というのはそれだけで脅威だ。名を隠すのには身を守る意味もあるのだが、それ以上に奴らは『名前を広めて強くなる』必要が、もう無くなった存在でもあるのだ」

「ッ!」

「だからあの手の奴には注意しろ。奴らは弱点を隠した吸血鬼のようなものだ」

 人間なら太刀打ちすること自体が間違っている。俺達モンスターからしても、おいそれと手を出すべき相手じゃない。


 それは人間達で言うところの……。


「触らぬ『神』に祟りなし、だ」

「それに手を出そうっていうんですか? 兄さん」

「今更神を恐れても仕方あるまい。俺達吸血鬼はな」

 正直関わり合いたくない存在ではあるが、その力を貸してもらえれば、逆に大きな助けになる。まさに悪魔との取引、という訳だ。


「ははあ、そんなにやべえとは。流石世界第七位の悪魔ですね」

「そう……え?」

「ああ。あいつ名乗ったでしょう? 第七悪魔商会って。あれは序列世界第七位の悪魔の商会、って意味なんだそうで。だからそこの商会長をしているあいつは、事実上この世界で七番目の勢力を誇る悪魔でさあ」

「……」

「……」

「あ、あれ? 二人ともどうしやした?」

 どうしやした、じゃない。


 世界第七位だと? い、いや、破格どころじゃないぞそれ……。

 元の世界で言えばじゃないか!


「あの、兄さん? やっぱり情報がないうちは、手を出さないほうがいいのでは?」

「う、ううむ」

 マリエと俺は思わず顔を見合せてしまう。いやその、そんなに大物だとは。


「というかベーオウ、お前は何でそんなに平気な顔をしている?」

 世界第七位という認識があれば、いくら悪魔を知らないベーオウでも警戒するだろうに。

「そりゃまあ……あー、それなら見てもらった方が早えかもしれやせん」

「え?」

 見る、って、何を?

「この世界で、俺達とあいつらがどう接しているかを」


――


「な、何だ、これ……」

「こ、この賑わい方は……まさにお祭り騒ぎ、ですね」

 マリエはこの光景に目を丸くしている。いや俺だって同じ気持ちだ。


 荒野に居並ぶ移動商店が、まるで屋台のように軒を連ねている。言葉通り縁日のような光景が、目の前に広がっているのだ。


「この世界じゃ、悪魔が大きな商会作って競い合ってるんですよ。どこも自分たちを気に入られようと躍起なんでさあ」

「あ、悪魔が受け入れられている世界……なのか」

 ベーオウの言葉通り、聞こえてくるのは客を前に親し気な悪魔達の声。


「へいいらっしゃいワーダイル様! 新しい武器が入ってますよ!」

「どうですか古ゴート族のお嬢様方。人間の国で今流行のファッションなのですが」

「はいはいオークの皆さま! うちの宝石店なら布十枚から交換交渉いたしますよ!」

 悪魔の微笑み、なんて言われたりするが……こんな悪魔の笑顔は見たことがないな。どう見たって、活気にあふれた商人たちの笑みだぞこれ。


「ああ、カイ。こんな所にいたか」

「クーナ……お前まで」

 そうしてワーウルフの少女が駆け寄ってくる。

 既に両手に戦利品を山ほど。大きな肉の串焼きに黄色の果物、あとは紙袋に入った茶色いチップスのような何か。彼女は機嫌よさそうにニコニコして。


「カイも肉食いたいと思ってな、買っておいてやったぞ。ほれ、食べさせてやる」

「あ、いや、今は」

「あーん」

 相変わらず人の話を聞かない奴め。俺はため息一つついてから、ぱくっと差し出された串にかぶりつき……。


「うっ、美味い!?」

 濃厚な肉汁とほぐれるような食感。味付けはシンプルに塩コショウだが、とにかく肉の質がいい。かぶりついた瞬間に口の中に溢れる汁と、まるで舌の上で溶けるような柔らかさ。これ、現実世界むこうではそこそこいい店でなければ味わえない……ってなんで食レポしてるんだ!


「そうか、良かった」

 そうしてにっこりと笑うクーナ。ただただ単純に、俺が喜ぶのを喜ぶような無邪気な姿に、ちょっぴり心臓をトクンと跳ねさせられる。彼女はそのままマリエとベーオウにも一本ずつ串を差し出して。


「というかクーナ、お前現金持ってたのか」

「何だカイ、買い物したことないのか? あっちでモノと金を交換するんだ。私は取っておいた大エンテーの骨粉を出した」

 指さした先、恐らくは換金所と思われる建物。まさかクーナにこの世界の社会常識を教わることになろうとは。


「一緒に見て回ろう、カイ」

「あ、いや、これからちょっと話をな」

「……そうか。じゃ、後でな」

 そうして少しだけ名残惜しそうにしながら、彼女は再び雑踏の中に紛れていく。

 悪魔達がほほ笑む、その中に。


「俺達も古ゴート族も、多分ワーウルフもずっとああしてきやした。この荒野じゃこうでもしねえと物が手に入らねえんで。俺達にとっちゃ、これは当たり前な風景なんでさあ」

 クーナからもらった肉串をうめえといいながら頬張るベーオウ。言葉通りに、当たり前のように。

「あれか、人間の手の届かない所だと、悪魔がその隙間を埋めるのか?」

 ここに広がる不思議な光景も、そう考えると説明はつくが……。


「そんなに驚きですかい? 悪魔の連中ほど信用できる相手もいねえとは思いやすが」

「それは……ああ、いや、そうかもな」

 ベーオウの言葉に……伝承に踊らされているのは俺も同じかもしれないと思いなおす。


 奴ら悪魔は『契約』を絶対視する。その力は相手だけでなく自分をも縛る力を持ち、それにより効力を高めるのだそうだ。

 だから金銭を介した取引、つまり商売自体が彼らにとっての『契約』ならば、信用という点においてはこれ以上ないくらい安心できる相手だ。


 それを危険なモンスターだと伝えてきたのは……。


「まあ勿論、あいつらが得体の知れねえやべえ力を持っているのも知ってやすが。身の丈以上に望まなけりゃ害はねえってのがここいらの共通認識でさあ」


 成程。身の丈以上を望む欲深な人間どもが、悪魔伝承を形作っていた訳か。


「理解はできますが……少し、不思議な話ですね」

「そうだな」

 俺とマリエもどっぷりそれに毒されているからな。何とも言えない表情を浮かべるマリエに……恐らくは俺も今同じ顔をしているのだろう。

「だがそれでも油断できない存在なのは」

「初めまして、カイ様。買取を担当させていただきますベルシナと申します」

 と、俺が言いかけたところを空から羽ばたいてきた女性がさえぎっていく。


 くすんだ青肌で、背中からコウモリのような羽を生やし、上に向かって伸びる立派な角の悪魔娘が、目の前で恭しく礼をして。


「カイ様のご案内は、商会長であるラセスチャーが担当させていただきますので」

 そんな姿で品がよく、ニコリとほほ笑む姿は凄まじいギャップが……何だろうな、染みついたイメージって怖いな。


「なら、買取は私が立ち会いますよ。現実世界むこうの道具の説明は私か兄さんしかできませんし。あとはこの世界の金銭感覚がちゃんとしていそうな……リダリーンにも同行してもらいます」

「ああ、頼む」

 そう申し出てくれたマリエに買取の方を任せ、俺とベーオウはひときわ大きな移動商店へと向かう。


 それは馬車を大型化したような、あるいは店そのものに車輪を付けたような代物だった。

 木製の雰囲気のいいログハウスが、巨大な車輪で転がされてるのをイメージしてくれ。その店に繋がれているのは、ゾウよりも巨大な尻尾の短い大トカゲ。

「ようこそカイ様。我々の移動商店に」

 そして迎えるのは当然、あの青と緑の不思議な髪色をした悪魔、ラセスチャー。


「これは……あのバカでかいのに引かせてきたのか?」

「ゴルーゴンといいます。珍しいでしょう? このサイズの店を引くには、やはりそれ相応の力が必要ですから、わざわざ遠く西から取り寄せました」

 ふむ、この世界でもそれほど一般的な生き物ではないらしい。恐竜、とも違う。中々に興味深いな。

「当初はドラゴンに引かせていたのですが、何分食費もかかりますし。ああ、いえ、つまらぬ話でした。では中に」

 そんなファンタジーな世間話をしてから、俺とベーオウは中へと案内され……。


「おおっ」

 店の中に入って、思わず目を見張る。

「どうです? 魔王軍と事を構えておられるカイ様は、このような品をお求めかと思いまして」

 店の中。壁一面にかけられていたのは、武器だ。

 店の外でも露天商が武器を売っているのはちらりと見たが……こっちは別格だ。


 飾られた剣、槍、斧にハンマー、或いはファンタジーの定番の杖まで、どれもこれも伝説の勇者の武器と言われても見劣りしない品々だ。

 鏡面を磨いたような光沢の剣、魔力の込められた宝石をあしらった杖など、いや、中々に男の子心をくすぐってくれる。ファンタジー全開だ。

 ははあ、上質な品揃えだ。ベーオウ達の信用を勝ち取るだけはあるじゃないか。


「手に取っても?」

「ええ、構いませんよ」

 そうして手近なショートソードを掴んで……まずその鋭さと、何より軽さに驚く。まるで棒切れでも握っているかのようだ。

 振ってみてわかるが、決してヤワな造りじゃない。これでも刀剣を見る目は持っているつもりだ。

 ふむ……いいな、これ!


「これなんてどうだベーオウ。これなら体の小さいお前たちでも」

「だ、旦那。そいつは表で売ってる奴の……たぶん相場の五十倍くらいの値がしやすぜ」

「ぶっ!?」

 そっと耳打ちされたショートソードの価値にびっくり。お値段も伝説級ですかそうですか!


「そちらの品は量産も承っておりますよ。いかがです?」

「……う、うむ」

 さて、ここにきて金銭問題か。

 武器に関してはベーオウに聞いて、皆に必要そうなのがあれば調達したいと思っていたんだが……どうやら相当にお高いらしい。

一本二本ならまだしも、これを揃えるとなるといくらとぶ?


「あー、旦那。俺はここに通されたのは初めてで。外の武器の値段とここまで違うとは……」

 ベーオウにとっても予想外だったようで。参ったな、折角の戦力強化の機会だというのに。

 今更言うまでもないが、現在の俺の手持ちはゼロだ。この世界の通貨など持ってすらいない。クーナより懐が寂しい現状、買取が上手くいかなければ物資調達などそれこそ絵空事だ。

 話を聞く限り相当高い買い物になりそうだが……ううむ、諦めるのもちょっと惜しい品だな。


「例えば、何か一式揃えるとしたらどのくらいかかる?」

「そうですね……あそこの槍なんかはワーダイル達に合いそうですが、人数分揃えるとなりゃ白金貨二十枚は必要ですぜ」

 ひそひそベーオウと話し合うが……白金貨?


「人間達の世界で使われてる金ですぜ。一枚ありゃあ上等なリムルスが買えるんだとか」

 う、ううむ。ここに来て勉強不足が出たな。リムルスというと、確かガルーヴェン達が連れていたという荒野の快速鳥、だったか。

 大きなくちばしをもったダチョウみたいな竜で、見た目は大変ファンタジーしててよろしい生き物だが。

 現実世界むこうの感覚で例えると……馬一頭、いや車一台買う感覚か?


「二十枚だと、人間の国なら家が建つか?」

「あー、すいやせん、そこら辺は俺には分かりやせん」

 おっとしまったな。荒野で生きてきたベーオウも流石に人間世界の貨幣価値には不慣れか。いつも頼りにしているせいで基本的な所を見落としていた。


「そうだな、人間の金銭感覚……ミルキ・ヘーラなら分かる」

「はい? 呼びましたか?」

 と、そんなタイミングをまるで待っていたかのように、何故か店の奥から戸を開けて出てくる、俺の愛しの美女。


「あれ、姉御? 何でそんなとこから」

「ああー、ちょっと私も買取してもらってて」

 現れた背の高い彼女は、この店の天井を少し低く感じさせる。いつものようにちょっとおっとりした優しい笑みで、彼女は俺の前まできて……。


「御当主様、どうぞ」

「え、これは」

「何か買われるのなら、費用の足しにしてください」

 俺の手にそっと数枚、金色に光る硬貨を渡して。

 ……って待て待て待てっ!


「いや待てミルキ・ヘーラ! こんな、受け取れるか!」

「御当主様、遠慮なさらずに。そのお金で皆のためになるものを買ってください」

 そう言ってにこやかに笑う絶世の美女。いやいや、それは流石にちょっと……俺にだって当主のプライドがある。

「そんなヒモ男みたいな真似……ん?」

 金色に光る、金貨。今俺の手にあるそれは、四枚。


「ベーオウ、この金貨の価値はどれくらいだ?」

「へえ、それなら十枚で白金貨一枚分でさあ」

 なるほど、白金貨の十分の一。それが四枚……中々に価値があるということになるが。

「ミルキ・ヘーラ、お前、何を売って」

 そんな大金、一体どうやって……。


「っ!?」

「なっ!?」

「えっ!?」

 が、俺の言葉は突然の振動と轟音に遮られた。


 ドゴンッと、店を振るわせるほどの爆音に。


「何だありゃっ!?」

 すぐさま窓に張り付いたベーオウが声をあげる。駆け寄る俺も、窓の向こうにソレを見る。

 荒野に上がる砂煙。まさか……このタイミングでっ!


「旦那っ! まさかありゃあ!」

「魔王軍かっ!」

 俺とベーオウは店の扉を開け一目散に駆けだす。すぐさま砂煙の上がった方向に……。


「あれ、は……リダリーン!?」

「え、あれっ!? 対峙してるのってまさか」

 悪魔達と皆が囲う中。

 けほっ、けほと煙にむせながら、その中心で立ち上がる、一人の少女。


 その手には何故か二本の剣。土に汚れたいつもの清楚でゆったりめな服をはらいつつ、呼吸を整える。

 その口には、一筋の赤い線。


 吸血鬼の俺が、彼女の、その愛しい少女の血の匂いを、間違えるはずもなく。


「一体、何が」

 彼女は……リダリーンは、そんな状況で真っ直ぐと前を見据えていた。


 その視線の先に立つ、武器を持った、一人の悪魔に対して。



<現在の勢力状況>

部下:古ゴート族82名、レッサーオーク51名、ギガントオーク67名、ワーウルフ21名、ワーダイル60名

従者:ベーオウ

同盟:大魔王ガルーヴェン

従属:なし

備考:第七悪魔商会が来訪中





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異世界転移した最強吸血鬼に睡眠を! ~モンスターを従え、安らかに眠れる城を築くまで~ MADAKO @MADAKO

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