小林先生の手紙

作者 ななくさつゆり

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★★★ Excellent!!!

自分は、この話を読んで生徒の気持ちに立って考えを巡らせていました。10年前や15年前の自分を振り返るように、小林先生の言葉を噛み締めながら……。

何気ない問い掛けでも、その質問への答えを探そうとすれば、上手くいかないこともあるかも知れません。

ただ、自分の人生を振り返ってみる。そういうキッカケになった物語だと思います。素晴らしい作品。

★★★ Excellent!!!

先を生きた者が、あとに続く者の幸せを願う姿を、対話でなく手紙をとおして描いた物語です。ともすれば感情がぶつかり合う対話でなく、ひとり静かに、文面と行間を読むことのできる「手紙」という手法を用いたのは、実に効果的に感じました。
本文の描写もさることながら、全三編の構成にも、目を見張るものがあります。導入部は前置きに徹していて、続く「手紙」へ、すっといざなってくれます。核となる「手紙」は、劇中での読み手の感情が差し挟まれず、あたかも現実に生きる自分が手紙を読んでいるかのような、そんな感覚がわきました。結びで語られる主人公の理解は共感しやすく、心地の良い読後感が残ります。
手紙を閉じたとき、今の自分を見つめ直そうと穏やかに導いてくれる、そんな作品でした。

★★★ Excellent!!!

あるいは、人によっては学校生活でろくな教師に出会えずに終わった人もいるかも知れない。でも、誰しも一人は「恩師」と呼べるような人がいて、大切な言葉を授けてくれたことがあると思うのです。

これは、かつて生徒だった方が先生から受け取った手紙を巡る小さな回想のストーリー。これを読んで、あなたも思い出して見てほしい。自分の出会った先生のことを。