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トンネルの出口を抜けると横幅3メートル位の吊り橋。橋の長さは15メートル程だろうか。吊り橋の下を覗いたが底が見えない位の深さの堀(ホリ)。
ただそれ以上に驚いたのは橋の向こう側に1000人はいるだろう人間、もといノーマンが待ち構えていた事だった。
自由になったはずの囚人は再び無言で橋を渡った。
橋を囲むように1000人がじっと囚人達を見つめる。
真ん中に赤いニット帽をかぶったアフリカ系の褐色肌の男。近付いてくる。痩せてるがまるで筋肉の鎧を着たような男だった。
その後ろを更にガタイの良い男が5人。
5人の手には分厚いナタや重たいハンマーなどの鈍器が握られていた。
それぞれ凶暴な獣のような雰囲気を発し、明らかに友好的な態度ではなかった。
囚人達はたじろいた。
赤いニット帽の男が近寄り言った。
[俺の名前はJだ。これから面接をする。反抗するヤツには死しかない。分かったか]
威圧的で有無を言わせない口調。
囚人の1人が叫ぶように言った。
[ふざけんじゃねぇ。なんだってんだ一体?]
その瞬間、ナタが飛んだ。
叫んだ男の顔にナタが命中。ナタは顔にめりこみ、顔面から血を吹き出しながら前のめりに倒れた。
そいつは二度と叫ぶ事はなかった。
そう、ここはもう人間の世界ではなくノーマンの世界。
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