父性をもって、異世界と向き合う


一度読み始めると、するすると優しい文字に魅了され、簡単に次の話をぽちっとできてしまう優しい作品です。
最初は、妹の娘を預かるという、優しい人間関係の小説なのかと思っていたら。
序所に開かれ始める違和感の扉といいますか。本筋とはあきらかに違う、別の流れがすっと入ってきて。
そして、扉を開ければ、そこは別世界という。
まったく違う二つの世界観が見事に調和していて、読んでいてふんわりとした気持ちになってきます。それに、桜ちゃんに父性が刺激されます。まあ自分は父には永遠になれないんですけどね……。
不思議な世界観なのに、自然と読めてしまう文体も素晴らしくて。
日常系だけど、いつもとはほんの少し違う感覚を楽しみたい方にオススメです!

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