美しい情景が織りなすSF ―海にかえった人類が見る夢


紡がれる文章から、海底の青のゆらめき、堂々と建つ白亜の都市、など
幻想的で美しい海底の風景がありありと思い浮かんで、
すぐにこの世界に心を奪われました。
そしてその美しさ故に、海底の世界に囚われている主人公の息苦しさが
より深く感じられました。

終末後の世界、文明を極めた人類など、SF好きにはたまらない要素が
ちりばめられつつ、おとぎ話のような情景が想像できて
その組み合わせが非常に魅力的な短編です。
海のお話で主人公の名前が「リク」なのも、なんともそそられます。

まだまだこの世界に浸っていたいので、続きを読んでみたいです・・・!

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水底に白亜は謳う

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