第6話 夜食のカップラーメン
――夜食のカップラーメンがやめられない。
……11ヶ月ぶりに更新して、「いきなり何を言っているんだ、こいつは?」と思う方もいらっしゃるかもしれないが――まあ、気にしない。
……気にするほどこれを読んでいる人間は多くないはずであるし。――などと自虐してみた。
とにかく、今自分は、夜食をほぼ毎晩食べているのだ。そして、最近はほぼ毎晩カップラーメンなのである。
……時は二月、冬真っ只中のせいなのもあるのだろう。熱湯を注ぎ、数分待つだけで温かい食事にありつけるカップラーメン……お手軽で、実に良い。
好きなのは豚骨や味噌。他のもの……偶にはうどんなど、ラーメン以外のものも食べたりするが、最も多いのはこのどちらかの味のラーメン。
濃い目で、コクのある味わいのスープと麺の組み合わせが、自分の中では最高なのである。
……まあ、「カップラーメン如きで何を通ぶっているのか」と鼻で嗤う人も多いだろう。
自分にだって解る。本当に旨いラーメンを食べたいのなら、スープも、麺も、具にもこだわり抜いた、職人が作る一杯を店で食べた方が絶対に良い。
そこまではいかなくても、袋ラーメンを自分なりにアレンジして作って食べた方が、味わいの満足感は大きいはずだ。
ただ……自分自身は、夜食でそれは何か違うと思うのである。
雑音が、極めて少なくなった深夜。……カップラーメンに熱湯を注いでから出来上がるまでの数分間。それを待っている時間が……酷く好きなのである。
昼間にカップラーメンを食べても、その時間は味わえない。日中はどうしたって、自分以外の人たちが立てる雑音が多くなる。
夕食の時間だって……昼間ほどではないが、やはり音が多いのだ。
カップラーメンは、作るのも食べるのも静かな中で体験したい。だから、自分の中で『カップラーメンは夜食』なのである。
静かな中で蓋を開け、そこに熱湯を注ぎ……時間が来てから再び蓋を開けた時に出会える、出来立てのカップラーメン。
待たされた数分間の分、それの物言わぬ姿が、何やらとても……嬉しいのだ。
蓋を開けた瞬間にふっと漂う匂いが……喜ばしいのである。
箸を入れて啜り上げれば、確かに味は相応のものだろう。
なのに、耳へと割いている感覚が少なくなるからだろうか……? 舌に感じる味わいは、昼に食べるカップラーメンよりも、夜に食べるカップラーメンの方が、美味しく感じる。
もう一度言おう――実に、良い。
腹だけではなく、心も満たされる気がする。
言ってしまえば、カップラーメンは自分にとって恐らく、『食事』というだけでなく『娯楽』なのだろう。
食べることが楽しく……待ち遠しい。
――そんなわけで、今夜もカップラーメンを食べようと思う。
今宵は、味噌ラーメンの気分だ。
伊吹清・アモーレ 天羽伊吹清 @ibukiyo
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