第4話 泡沫時代(2)
私の拙い説明で理解してもらえるか不安だが、書いていくことにしよう。あの頃、「ワンレン・ボディコン」という言い方があった。「ワンレン」は髪型の「ワンレングス」をあらわし、前髪を作らず頭髪を顔全体が隠れるぐらいの長さに揃えることを言った。「ボディコン」はボディコンシャススタイルのドレスといった意味。身体にぴったりと添った服で、胸や腰が強調される服のことを言っていた。ワンレン・ボディコンといえば、当時の先端的な服装をした若い女性――いいやそういう言い方は当時しなかったな――「ギャル」だった。
バブル経済期には、この田舎町にもワンレン・ボディコンのギャルが大勢いた。私と照井の遊び相手だ。みんな身なりは大人っぽかったが、中身はそうでもなかった。駅前のロータリーを白いスポーツカーで流すと、すぐに乗せてくれと言ってきたものだ。石田友梨もそんなギャルの一人だった。
銀行怪談 ~ 映像記憶を持つ警備員と数的不揮発記憶を持つ銀行員が謎に挑む! ~ プラウダ・クレムニク @shirakawa-yofune
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