はじまりから終わりまで独特の静けさがありながら、まるで一本の映画を観終えたような余韻を残すSF短編小説。ここまでの世界観をこの文字数で完成させる文章力と構成力の高さは読む専門の方はもちろん、執筆に励む方にもとても参考になるのではないでしょうか。みなさまどうぞ是非ご一読を。
読了後、すべての語彙力を失った自分がいた。何を書いても、この感動を表せない気がする。なんのストレスもなく最後まで読めたのは、作者の高い筆力のなせる技。そこに、こんな珠玉のストーリーが合わさるともう、たまらない。ラストの一行まで見守ってほしい。きっとこの作品の事が忘れられなくなるから。
最後の言葉のための物語と言ってもいいような気がする……それくらい読後の余韻が凄かったです……! 思わず放心して、すぐには他の作品を読むことができませんでした。 こんなにも壮大な物語を短編でまとめあげたのは、見事だと思います。 伏線をあちこちに散りばめてあり、短編の教科書と言っても過言じゃないのではないでしょうか。 是非、小説を書いている人にも読んで欲しいと思う作品です。 素晴らしい作品を読ませて頂きありがとうございます! 下手くそでも、初めてレビューを書きたいと思えた作品でした!
色々な意味で壮大な作品でありつつ(ネタバレになるので詳しく書けませんが、ぜひ読んでみてください)、人とアンドロイドのドラマが丁寧かつ美しく描かれてゆきます。舞台の変遷とともに、物語が動き、最後に綺麗に収束していきます。構成力が抜群です。本当に、心洗われる美しい作品でした。
最初の舞台は小説大賞の授賞式。二幕目はこのお話の主役であるアンドロイド一花の視点へと移動します。なぜ、どうしてそこにいるのか、一花が回想するうち、徐々に状況が読者にも明らかになっていきます。これは短編として纏まっていながらSFとしての広がりを持った作品だと思いました。読んだ後、短くても簡単でも何でも良いので、貴方がどう感じたかをレビューで聞かせてください。
KKノンフィクション小説大賞を受賞したのは前編だけの作品。なぜ前編だけなのか。あとがきに記されたわずか十二文字のメッセージとは。 これほど評価されながら文字レビューが少ないのは、ラストで言葉を失ってしまうからかもしれません。とても壮大で、とてもシンプルな愛の物語でした。
小説大賞に一花いちかとの暮らしを書いた『クリーンネック前編』が受賞。前編だけの作品が大賞を取ったことはかつて一度もありません。そして、一花の話になります。1万字とは思えないドラマがあります。SF感動作です。ラストの一花の行動と、前編だけの本に注目です!