残虐に、美しく……叛逆は交響曲とともに!

「聖書の奴ら」への叛逆を志す主人公・クロムの戦いの物語。

この作品の最大の魅力は、残虐でありながらも美しい描写でしょう。
残酷描写というものは、時に無意味に感情を煽るだけの不快なものになりがちですが、この作品はそうではないと考えます。グロテスクな美しさといいますか、魅せる残酷描写と表現すればいいのか……とにかく、溢れ出る残酷性の中に、病みつきになりそうな美しさがあります。

それだけではありません。
一癖も二癖もある登場人物たちによるコミカルな会話や、迫力ある戦闘シーンなど、魅力ある文体で描かれる物語は、引き込まれるような魅力に溢れています。

残酷で美しい叛逆の物語……虜になること、間違いなしです!

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