美少年という概念のみにほぼ全エネルギーを注ぎ込んだ究極の美少年サーガ

オタク向け婚活に参加した男性が、ライトオタクかつ手芸趣味の美少年と出会うお話。
タイトルそのまんまですが、本当にタイトルそのまんまです。看板に偽りなし。つまりはそういう話ですので、そういう話のつもりでもりもり読みました。ご馳走様でした。とっても美味しかったです。
この『美少年』というのは、本当に読んで字の如くの少年です。なんなら『こども』といってもいいくらいの年齢。それが二十九歳の大人の男とはたして結ばれるのか結ばれないのか、考えようによっては大変スリリングなお話でもあるのですが、でもそれをいうのは野暮というもの。
とどのつまりはこの作品、古き良きJUNEの世界なのだと思います。
作中における美少年という概念は、それ自体がある種の幻想のようなもの。まだ『男』でもなければ当然女でもない、ごく短い一瞬の季節にのみ存在できる、ある種の妖精にも似た形而上の存在。そういうものとして楽しみましたっていうかすみません個人的な性癖の都合上どう頑張ってもそこに刺さります。おかしなこと言ってたらすみません。でも刺さりました。最高でした。
なんかテンションがおかしくなってきたのでここまでにします。美少年が魅力的なお話でした。