まずは、始まりからだ。

ここに綴るのは、過去への日記。伝わることのないこちら側の想い。変えようのない過去へ、心を締め付けるように、胸を業火で焼くように、毎日毎日、綴っていく。その先に、こっちは、今を見出す。なればこそ、未来に生は続くはずなのだ。


2XXX年、1X月XX日、男は産まれた。この理不尽な世界の流れに沿って。

こっちはなんらかの特殊な能力、主に記憶能力に関する、を持っているわけではない。つまりは、その頃の記憶などない。無論、思い出もだ。

だが、一つだけ。

赤子として、純粋に生きていた頃の記憶がある。

まだ禄に足元も覚束ない頃だろう。

とても高い場所から、広く、広く際限のない青空を見ていた。日の光が差し込む窓の前で少しの間だけ、じっと。

眼下には人の営み、仰ぎ見れば果てしない空。全身は温もりに包まれていた。

何故か、この記憶は、思い出は、いつまでも続くものだと、無意識のうちに感じ取っていた。今、思えばの話だが。


”純粋”とは、恐ろしいものだ。そう在っていられる間は、何ものにも穢されることがないのだから。捻れることなく、恐ろしいほどに真っ直ぐな概念だ。

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自業自得~悔恨懐古録~ 天気 雨晴 @amaki-amaharu20kk

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