11月
11/6 秋晴れの下
どうやら先月はこの日記を更新していなかったらしい。
その事実を今日ここを書くにあたりページを開いた際に気づきました。なんとまあ。先月は読書日記を比較的マメに更新していた為、日記がおろそかになっている感覚がなかったようです。
まあ、語るに足るような日常もすごしていませんしね……とつなげようとしたものの、実生活上では給湯器がかなり派手に壊れてしまった為、お風呂を借りるという生活が三週間ほど続いているという、それなりに語るに足るトラブルに見舞われている最中なのでした。借り風呂生活のために比較的常識的な時間にお風呂に入らなくてはならないことから結果的に生活リズムが整うという仕儀になりましたが、自分のタイミングで入浴できないのはなかなかにストレスがたまるものだと思い知らされました。好意にすがっている癖にこういう物言いはいけませんね。
ともあれ、こちらでは今週、秋晴れの気持ちよい天気が広がっております。外出しなければ勿体ないような気候であるにも関わらず、家に引きこもって文章書いたり本を読んでいると何とはなしに気が急いてくるものです。
これから書こうとしているのも、アニメの感想ですしね。仕方ないよ、根っからインドアなんだものと居直ることにします。
そんなわけで、二〇二四年の夏に見ていたアニメの感想を、メモも兼ねて書いてゆくことにします。
・ブルーアーカイブ The Animation
無数の学園が集まってできた学園都市ギヴォトス。その中でも辺境の砂漠地帯に存在するアドビス高校は、校区のほとんどが砂に飲まれ生徒数も激減、企業からの借金も山積みで廃校の危機に瀕していた。在校生たちも対策委員会をたちあげてなんとか廃校を免れようとするも、債権者たちの嫌がらせに遭い続ける日々で結果ははかばかしくない。そんなおりにようやく、連邦捜査部から先生が派遣され、事態は好転の兆しをみせるのだった。
夏アニメとか言っておいて、いきなり春アニメの感想から始まったのは、単に全話観ていたのに感想を書くのを忘れていたからである。
頭上に輪っかを戴いた女の子たちが銃火器で撃ち合っている、でも誰も死なないという不思議な世界を舞台とした人気ソシャゲが原作のテレビアニメ。シナリオがかなり面白いらしいという評判を小耳にはさんで興味を抱いていたものの、実際にゲームをプレイする時間も根性もなかったのでてっとり早くアニメでストーリーを把握するにした次第(本当はシナリオが公開された時にアプリをインストールしたものの、戦闘などのゲームをしなくてもシナリオだけ読めばいいという親切な仕様にすら挫折したという経緯があったりする)。
ケモミミや角やら尻尾やらを生やした子もいるが、一応人間にみえるのは学園の生徒たちだけ。それも十代の少女しかいない。街の一般住民はロボットや獣人で、みんな当たり前に銃火器で武装しては些細なことで撃ち合いが発生するものの、どうやら皆死なずにすんでいる。どこまでも不自然な世界を舞台に、女の子達が学校の存続に頭を悩ませつつも日常を謳歌するという奇妙な光景が繰り広げられている。これに慣れるまでは困惑するけれど、ああアビドス高校って悪い資本主義に蝕まれている最貧国みたいなものね。気を抜けば近隣の大国にいつ侵略されてもおかしくないような状況なのね。だから生徒たちはどうみても詰んでる状況なのに廃校そして他校への編入は受け入れられないわけね。で、先生は大国間の政治的な兼ね合いで表だって活動できない国際機関からこっそり派遣された戦闘コンサルみたいなものね……とその内理解できるようになる。そしてこの世界の治安の悪さにおののくのだった。
本来ならガンダムとかでやったほうがいいようなポリティカルなストーリーを女の子キャラで回す日常アニメのガワをかぶせてあくまでも軽く可愛くやってみよう決断した原作ゲームのクリエイター陣の感覚はよくわからんが、とりあえずかなりユニークではあるなと思わされた。というか、歴史や政治や軍事を扱った娯楽作品のシリアスさや重厚さにはどちらかとうと「辛気臭くやった方が偉いと思ってるだろ」と鼻白むことの方が多いので、これくらい徹底的に軽くやるのはむしろアリだなという感想に落ち着いた。
とはいえ、先行する日常もの作品のエッセンスを取り入れていることはわかるけれども、女の子たちの仲良し描写やコメディチックな部分がなんだか微妙に上滑り気味というか、いわゆる「不気味の谷」に落ちているように見えるところはどうしても気になるのだった……。どういう状況でも、成人男性が未成年女子の足を舐めるのは如何なものか。
エデン条約のシナリオが大変秀逸だと聞くのでそこまでアニメでやってもらえたら助かるけれど、その余裕はあるんだろうか?
・真夜中ぱんチ!
女子三人組の動画配信者グループ「はりきりシスターズ」の一員だった真咲は、配信中にメンバーを殴ったことで炎上を招き、グループからも切られてしまう。再起をかけて訪れた廃病院で、真咲はヴァンパイアのりぶと遭遇する。二十年ぶりに目覚めたというりぶは何故か真咲の血液に強い執着を示し、真咲もりぶのヴァンパイアであるが故の能力に目をつけ「チャンネル登録者数百万人を達成したら好きなだけ血を飲ませる」という条件を出して協力をとりつける。そんなこんなで、りぶのヴァンパイア仲間たちと新たなユニット「真夜中ぱんチ」を結成、登録者数百万人を目指して邁進するのだった。
ようやく夏アニメの話になった。癖のある女の子達が動画撮影としてわちゃわちゃしている様を楽しむコメディアニメ。成人している(であろう)キャラクターが多いせいか、飲酒喫煙当たり前なやさぐれ気味の絵面が好みであった。あと、血を吸いたいという欲をかぶせてはいるけれど、りぶが真咲に見せる執着がどうみても性欲を含む恋愛感情であったので百合好きとしても楽しかった。わたしはりぶと、りぶとは腐れ縁の仲であるゆきの関係が好きでしたが……。
爆発力に欠けるところがコメディアニメとして惜しいな、良いもの持ってるのに勿体ないなと前半は歯がゆく観ていたことが多かった。が、後半にかけてキャラクターに愛着がわいてゆき、ラスト数話で真咲の成長を含むハッピーエンドが描ききられていたので、最終的にはちょっとしたファンになっていたのだった。登場人物がのほとんどが癖がありつつも善良な人々であったことも、気持ちよく視聴できた原因の一つだろう。
動画撮影に全てをかけるあまりワーカホリック気味な真咲さんの暴君ぶりが生来のものであることが妹のさくらの口から明かされる、実家突撃回が好きです。
できれば、あと一シーズンくらいは観てみたいですね。正直期待薄だけど……。
・逃げ上手の若君
足利尊氏の挙兵やらなんやらを、滅ぼされた北条氏の若君である北条時行目線から語る歴史アニメ。原作はジャンプ漫画(あらすじを書く体力が尽きてきました、すみません)。
今期の話題作だし作画すごいらしいし観てみるか~、という非常に軽いノリで観る。そしてそのまま完走し、まんまと「そういえば足利尊氏のことって全然知らないし、そのうちに太平記に関する新書でも読んでみるかなあ」という気にさせられる。全く興味のない時代に興味をいだかせたのだから歴史モノとしては勝ちだろう、多分。毎回入っている実験的なアニメーションや、やたらよく動く作画が楽しみだった。
それにしても主人公の時行を筆頭に可愛い少年少女がたくさん出てきたアニメなのに、思い出されるキャラクターはむさくるしく屈強な武者ばかりなのは何故なのか……? 作者の方は男体を描くのに拘りがあるタイプの方ではないだろうか? と思考が要らん方向へそれてゆくこともしばしばあった。常に目をむいてる小笠原殿が何故か好きでした。
あと非常に個人的なことだけど、風間玄蕃くんの声が私が無意識で求めていたと思しき「女性声優が演じる少年キャラクターの声」を具現化したような声だった為、初めて見た時は腰をぬかしかけた。演じているのが二〇〇〇年代からの声優さんに疎い私ですらお名前を知っている悠木碧さんだったのでさらに吃驚した。可憐な女の子役のイメージが強い方だけど、機会があればまた少年役を演じてほしい。
──以上。
精力的にアニメをみていた春期の反動で、夏期はあまりアニメをみておりませんでした。アニメって立て続けに見てると疲れるんだよ……。
で、あまり観ていない夏期の反動なのか、この秋はなんかまた精力的に観ちゃってますね……。それもこれも、魔法を使う女の子のアニメをたくさんやってる所為ですね……。魔法を使う女の子の話ばっかり書いてるヤツとしては観ないわけにはいかないのでね。その辺の感想もいずれまた。
では今日はこの辺で。
生存報告日記 ピクルズジンジャー @amenotou
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