僕は『告朔の餼羊』ということわざを選びました。意味は、昔からの風習をむやみやたらと廃止するべきではないこと。また、形式だけが残って意味がないことのたとえです。


 正月に家族と一緒にお母さんの実家に行きました。そこには独特の凧上げの風習があって、「おーい、おい」と掛け声をあげながら、鬼が描かれた凧を上げます。死んだ人が、鬼を天国に持っていかないためです。


 昔はたくさんあったのですが、僕はひとつしか見ませんでした。正月は寒いから、この風習の意味を忘れているからだと思います。


 そして、僕はお母さんの実家で不思議な体験をしました。夜中に「おーい、おい」と聞こえてきました。はじめは怖かったですが、この凧上げの意味を知って、怖くなくなりました。


 不思議な体験が出来たのも、凧上げの風習のおかげだと思います。来年は僕たちも鬼の凧を上げる予定です。お母さんが、ちゃんと天国に行けるようにするためです。


        (五年一組 三上蒼介)




(了)

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告朔の鬼羊 和団子 @nigita

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