一緒に物語を楽しみ、くつろげる相手がいる。それは、最高に贅沢な時間だと思います。この小説の好きな点は、もっともっと甘くすることもできそうなのに、控え目で素朴なタッチで描かれているところ。また、祖母の存在が、ゆるさや暖かさと共に、僅かな緊張感をもたらしています。だからこそ、いつか失われてしまう時の中に、永遠を感じました。
やさしいおばあちゃんと朗読する孫娘、年上の従兄弟が紡ぎあげる、なにごともない穏やかな《時》。ありふれたぬくもりと細やかな幸福と。けれどもすぎていけば、再びには取りもどすことのできない《時》という、た…続きを読む
祖母と孫のやりとりや、紅茶や珈琲、主人公と従兄弟の関係等が色んな温かさを与えてくれる。小説そのものは長くないが、ゆったりとした時間を過ごしたかのように感じた。心安らぐ素晴らしい作品。
温かな空気に包まれる、祖母と孫の関係性や気持ちが良いです。
寒い冬に心を暖めてくれるような、優しい物語です。何か特別なことが起こるわけではありませんが、とても柔らかく優しい文体で読んだ後にほっこりとした気持ちになります。
もっと見る