週末、二人の

作者 冴月

70

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★★★ Excellent!!!

やさしいおばあちゃんと朗読する孫娘、年上の従兄弟が紡ぎあげる、なにごともない穏やかな《時》。ありふれたぬくもりと細やかな幸福と。けれどもすぎていけば、再びには取りもどすことのできない《時》という、たからもの。
人生につまづいたときに、ほんとうに励みとなり、支えとなるのは、暮らしのかたわらにあったかけがえのないひとときの記憶なのだと、思います。

これからどれほどの時が経って、それぞれの関係がどのようにかわっていっても、これらの美しい《時》は褪せることなく、こころのなかに残り続けるのでしょう。

…………
……
そんな素敵な《時》を情緒の溢れる筆致で書きあげた、素晴らしい小説です。
冬の寒い日に暖かい飲み物を準備して、ゆっくりと読んでみてください。きっとあなたにも素敵な《時》が巡ってくるはずです。

★★★ Excellent!!!

始まりから終わりまで暖かな気持ちで満たされました。
こんなふうに本と一緒に大切な人達と関わる事ができたら、楽しむ事ができたら…私の憧れる世界がここにあります。
周りに本好きな人がいない環境なので、またこの穏やかで、優しい本と共にある週末の3人に会いたくなると思います。
そしたらまた読みにきます。
そんな何度も読みたくなる物語です。

★★★ Excellent!!!

一緒に物語を楽しみ、くつろげる相手がいる。それは、最高に贅沢な時間だと思います。この小説の好きな点は、もっともっと甘くすることもできそうなのに、控え目で素朴なタッチで描かれているところ。また、祖母の存在が、ゆるさや暖かさと共に、僅かな緊張感をもたらしています。だからこそ、いつか失われてしまう時の中に、永遠を感じました。

★★★ Excellent!!!

作中で朗読をしている季節が、冬だというのが良いですよね。
外は寒く、息は白く。
そして、家に入れば石油ストーブの音がする。
朗読を終えた後、心安らぐリビングでのひと時がある。
この作品には、温度が描かれている。あぁ、温かいな、と。彼女が感じている和やかさが、こちらにも伝わってくるようでした。

★★ Very Good!!

少女と、歳上の従兄弟と、おばあちゃん。
ありふれた家族のありふれた時間と、まだはっきりとは名前のつかない感情の行き来。
このささやかな物語に特別な出来事は必要なく、ただその情景を思い描ける描写が有って十分でした。

冒頭の描写に若干くどさを感じるものの、それあってこその表現もまたあるものかと。短いお話ですものね。

お茶やコーヒーを傍らに置いて、ご賞味あれ。きっと穏やかな時間を過ごせます。

★★★ Excellent!!!

何とも不穏な空気から始まる一作ですが、一転して思いもよらない方向に向かいます。そしてこのお婆様のねぇ……。最高。
人生の時間は限られているとは言いますが、その貴重な時間を割いて読む価値は絶対にあります。
5分から15分程で読めます。そして激萌え&昇天をお約束。ぜひご一読を。