星の導きは不変ならずや〜カクヨムコン体験記〜

2019まとめ

　カエルムと王女は取り敢えず年始の祝賀に話を移し、市場の出店時間の延長と場外への露店許可を互いに提案し合い始めた。

　すると部屋の扉が叩かれた。

「どうぞ」

　入ってきたのは、一枚の紙切れを手にしたどっかの誰かもとい下男だった。

「すみません遅れました。先ほど殿下から頼まれていた報告書、持ってきました」

　下男の目の下にはクマが出ている。あまり寝ていないらしい。日々、料理長に早朝から雑用を頼まれているのだ。

「仕事が多いところすまない。何なら年始は、城の外に休暇に行ってもいいから」

「どうもですが取り敢えず確認してください。早く行かないと俺があの大臣（ジジイ）に怒られる」

「あとで大臣にも言っておくから」

　気遣わしげなカエルムの横で、王女が口を挟んだ。

「報告書？」

「今年の総決算だ。国内生産物のな」

　＊＊＊

　こんばんは。明けました。おめでとうございます。

　2019年旅先瀬戸大橋の見えるホテルで年越しの蜜柑桜です。大晦日は鎖修行をして絶景を見て、日没を堪能して締め括りました。

　鎖修行ってこれです。千光寺のウェブページより。

　https://www.senkouji.jp/discovery/detail.php?id=10

　昨年はたくさんかけたのでしょうか。遅くなりましたが纏めます。今回は、普段のエッセイ代わりも込めて。まずはコンテストに関連の作品から。

「時の迷い路」

　https://kakuyomu.jp/works/1177354054889868322

　キャッチコピー　「唯一絶対の「時間」の停止！〜時の交錯と二人の少女の物語〜」

　カクコン5には参加していませんが……まずは。

　大改稿を行い、十万字に拡大して終えることができました。長編ファンタジー。時をテーマに取り組みました。

　カクヨム連載デビュー作になった、随分と昔の途中までしかなかった（全体像もなかった）下書きを掘り起こした作品。思い入れのあるものです。これを仕立てたのは、やはり大きかったです。

　そしてこの続編が、一時休載して大改稿ののち現在連載中、『天空の標』しかも当初より拡大、終わり部分すら引き延ばし。カクヨムコン5に無謀にも参加中。

　天空の標」

　https://kakuyomu.jp/works/1177354054891239087

「天の標と時の標。二つの歪みが、王子に与えられた猶予を削る」

　これももう少しで終わります。

　企画以外では、ほかにカクヨムコン5短編参加中、

「魔法の隠し味はいつも君が」

　https://kakuyomu.jp/works/1177354054892910261

　ピアニストショコラティエのコラボは同題異話、同題異話SRから始りました。こうシリーズ化するとは。

　他、企画作品にて、『海は太陽のきらり』を二作。ゆあんさまの企画です。ありがとうございます。

　シリアス恋愛もの。星史上最多の93ですびっくり感謝です。

　https://kakuyomu.jp/works/1177354054891794081

　お遊び。

　https://kakuyomu.jp/works/1177354054891969619

　あと私の夏は、出張約1ヶ月がSFのリレー小説に染まりました。楽しすぎて。飛び入り参加させていただき、ゆうすけさん、古川さん、薮坂さん、西井さん、wazzwallasis さん、ありがとうございます！　アルバに幸あれ。

「2000光年のアフィシオン」

　https://kakuyomu.jp/works/1177354054890813009

　そのほか同題異話SR企画で、自分の留学を下地にしたお話を二つ、ミュージカルの部活を下地にしたものが思い出深いです。ちなみに留学話の主人公の名前が、他の作品に出てくることにお気づきの方はいらっしゃるでしょうか。どきどき。

　また、昨年『星流夜』で書いた二人が現代ファンタジー「一夜のキリトリセン」に再度結実したり。

　さて、天空は佳境。

　作者が一番書きたかったシーンの最後の一つは、今日の更新分で終わってしまいました……。

　本日旅先で書き進め、首尾よく行けば元旦から更新できそう。

　以下、ネタバレになります。

　カエルムがシスコン疑惑が出ております。そこに突っ込んでいただき嬉しいです。いえいえ、妹愛です、と申し上げましょう。そして、もしかしたら別にもいるのかも……？　

　策略と従者に対するからかい以外のほぼ全てを天然でやっていく人の設定です。

　あと、今日の個人的一番の目玉は、ロスの役職が示す実力でした！

　昨年はカクヨムでたくさんの方に知り合い、良作に出会い、大小に励ましていただいたりアドバイス頂戴したり、お世話になりました。私といえば至らないところも多く、ご迷惑をおかけしたこともあったでしょう。コメントやレビューもうるさいくらいしてしまったですよ。

　今年は成長もしていきたいと思っております。よろしくお付き合いいただけましたら幸いです。

　今年も良いお年を！