恐怖ではなく、快楽を。それも死んでしまうくらいの。

ヒロインは、日頃から妄想ばかりでした。

そんな彼女が引っ越した先で、夜中、「びちゃ」という音から始まる、得たいの知れない快楽。

毎日ではなく不定期に、それは訪れます。「びちゃ」という音を合図に。

待ち焦がれる時もありました。
それは、生身の快楽よりも激しかったから。

最後のオチにはやられました。
巧妙な伏線に、そして合図である「びちゃ」の音に注意深く読んでいれば、もしかしたら真相にたどり着いたかもしれませんが、もしかしたら、彼女にとっては幸せだったのかもしれませんね。

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