薬屋稼業(改訂版)

作者 succeed1224

45

16人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

作者さんの経験に基づく、薬剤師お仕事ストーリーです。
医療制度やジェネリックのあれこれ、薬剤師さんのお仕事とその苦労――現場にいなければなかなか知ることのできないあれこれが軽快な語り口で書かれていて、最後まで楽しく読むことができました。

作中にはクレーマーやモンスターペイシェント、薬剤師に理解のない職場のスタッフなど、とにかく〝嫌な奴〟がたくさん出てきます。
その嫌な奴の描写が本当にリアルです。作者さんは日々こんな思いをしてお仕事をされているのでしょうか。頭が下がります。

医療に対する理解とリスペクトがなければ、誰でも知らずのうちにモンスターになってしまう可能性があります。
何より、薬を処方されるという意味や、薬を飲む意味。そしてその薬にどんなお金や人々の苦労がかかっているのかを知ることは、未来の自分のためになります。絶対。

医療ものって難しそう。病院や薬局なんて普段かからないし興味ない。
そんな方にこそ読んでいただきたい作品です。


★★★ Excellent!!!

他の方のレビューを見るに、ドキュメンタリーに近いフィクションなんでしょうか。薬剤師の仕事のリアルが描かれているようです。
専門用語や文体のせいでちょっと読みづらく感じる点もありますが、「ああ、これにはこんな意味があったのか」なんて少し勉強になります。
これからのテーマが、問題患者さんの話なのか、薬の処方に関するトリビアや問題なのか、気になるところです。
展開を楽しみにしながら、読み進めてみようと思います。

★★★ Excellent!!!

私自身も薬剤師で、この作品の意図するところが非常に分かりやすいと思います。
横柄な患者は多く、しかしそれに耐えなければ、商売として成り立たない。
そう、薬局は医療機関でもあるが、利益も考えなければいけないからだ。患者の利益……ここでは、彼らの「時間を害さないこと」を利益と定義すると、何も考えず、処方された薬を出すだけでwin-winなのだ。でもそうしないのは何故か。患者にとって、薬剤師から得られる利益とは何なのか。

それを、この作品を通して皆様に伝われば良いなと思い、評価させていただきました。応援しております。

とある病院薬剤師より、期待と羨望をこめて。

★★★ Excellent!!!

薬局勤務の薬剤師である唐柴 蓮。彼は日々訪れる患者さんを相手に苦労し、病気や医療制度について思いを巡らせる……。

というわけでこちら、薬剤師さんによる半自伝的(あらすじより)作品となりますが。いつもは患者サイドから感じてる私たちのあれこれが薬剤師にとってどんなものなのか、立場の違いから生まれるズレっぷりは実に興味深いところです。いや、患者の理不尽ってのを思い知りますね、というのはともあれ。

一般人には今ひとつ理解できてない医療というものの効力や問題を、医師と患者とを繋ぐ薬剤師の立場から語ってくださってるわけですが、そこに留まらないのが見どころです。病院や薬局、医療メーカーの形態というものから生じる問題あり、従事する“人”から生じる問題あり、ジェネリックを巡る問題あり……語られるドラマは同時に知識伝授や問題提起でもあって。

読み物として楽しませてくれるだけじゃなく、今一度“薬”を考えるきっかけにもなる良作ですよ。

(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=髙橋 剛)