第19話 復活の最強勇者。
いつもと同じ朝。
いつもと同じ教室。
いつもと同じ仲間たち。
今日もやる気のない生徒たちが、いつも通り登校してきた。
今日も、いつもと同じ、やる気もないままだらっと一日が終わる…
はずだった
が。
── ガラガラ ──
「起立、礼」
先生が教室に入ってくると、当番の者が号令をかけ、バラバラと立ち上がり、バラバラと礼をし、そしてやっぱりバラバラと座った。
座った者から何気なく教壇を見、いつもと違う違和感を覚える。
いつもの、地味なスーツと引っ詰めた髪ではなく。
ふわふわと可愛らしい服装に、クセのある髪の毛を背中まで垂らした、いつもの先生とは似ても似つかない先生が、立っていた。
「はーい、注目! 先生はあなた達に隠していたというか、黙っていたことがあります。私の正式な名前は、カロリーナ・リリア・マロン。この名前だったら知ってる奴いるんじゃない? いつだったか有名な先生がよかったとかほざいてた奴いたよねー? 満足?」
満面の笑みで楽しそうに言うリリアに、教室中が凍りついた。
「さーて。今この時点で、組合に戻りたい人、戻っていいわ。今じゃなくても、随時リタイア受け付けるんで。ああ、それから。学園長から、死ななければいいというお墨付きはもらってるから。授業が終わった時に回復魔法でちゃーんと治してあげるから心配しなくて大丈夫よ、痛いだろうけど。それでも勇者になりたいという人は、一緒に頑張りましょうねー」
この直後。
実に半数の生徒が、学園を去った。
生徒数、残り12人。
ママは世界を救う?! 丹波このみ @tannbakonomi
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