お姉さまがボクの創作管理をしてくれます

中七七三/垢のついた夜食

ふふ、なに? もうパンパンなの?

「うふふ、だめ♥ キーボード拘束できちゃったよね~ もう、キーボードは触っちゃだめだから」


「へぇ~ 触りたいんだ? キーボード触りたいのね。だーめ♥」


「わたしが、あたなの創作管理をするの。もう、毎日創作ばかりして、本当に創作が好きなんだから。小説なの? うふふ、そう―― 小説かぁ。どうしようかしら……」


「え? 今日はも1万文字もかいちゃったの? すっごいね。創作猿ね♥ もう、やぱりお姉さんが創作を管理しないとだーめ」


 そういって、姉は「創作禁止帯」で縛られたボクの指を優しくなでる。

 ボクはキーボードを打ちたくてたまらなくなってきた。

 創作管理――

 そんなことされたら……

 キーボードで小説を出さないと、ボクは……

 もう、頭の中が創作ネタでいっぱいになってしまうのに。


「ふふ、名に考えているのかしら? キーボードをじっと見つめて…… そんなにキーボード打ちたいの?」


「だめぇ~♥」


「あふぁぁ、その目…… 創作を懇願しているのかしら? 姉にむかってその目は変態ね。姉を創作のおかずにしているのかしら? ふふ、いいわ。頭の中でいぱーい。創作していいの。でも、キーボードは触っちゃだーめ♥」


「いいわよ。脳内創作を口から駄々漏れにするのは、アナタの自由よ。ふふ、あら? 口からお漏らしすることを想像しているの。目が血走って怖いわよ」


「録音してあげる。アナタの恥ずかしい創作のシノプシス。いいわ―― え? 異世界なの? 異世界がいいの? ふーん。で、転生するのね。うーん。いいわよ。転生してもいいの」


「チートがいいのかしら? 男の子でったみんなチートがすきなのね…… ふふ。だーめ。キーボードはだめよ。 え? いつまで創作管理すればいいかって? さー、どうしようかしら?」



「いいわ。口で書いていけばいいの。恥ずかしい自分の創作を口にするのはどうかしら? ふふ、姉の私が奥地で耳に流し込んであげましょうか?」


「え? いやなの。ふーん…… はずかしいんだ? 創作猿のくせに。うふふ、馬鹿みたいね♥」


「そうね、今日はいいわよ。思いっきり創作していいわ。あなたの恥ずかしい創作をいぱい出していいの。キーボードをたっぷり打っていいわ。そう、姉の目の前でやるの。創作するところをわたしに見せて♥」


「うふっ♥ いっぱい書いたわね。ふーん。3万文字も書いたの? そんなに書けるんだぁ。すっごいね。お話もすっごく濃くてプルプルなんでしょう。だって異世界転生チートなんですもの。男のってすごいって、思うわ」


 そしてボクはまた創作管理される。 

 姉の指がボクの指にからみ、ボクは創作管理されるため「創作禁止帯」をボクに装着するのだった。

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お姉さまがボクの創作管理をしてくれます 中七七三/垢のついた夜食 @naka774

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