盗賊退治完了

「グゥヌヌヌヌヌヌヌ‼」

「如何した⁉

終わりか⁉

だと言うのならば逃げるが良い!

拙者は追わん。約束しよう。」

拙者の流派。『無刃流』

その在り方は、

『我が刀に刃無し、我が心に刃有り。 我が斬るは人に非ず、悪しき心也』

というもの。

要は不殺主義だ。

相手が退くならば追う理由は無い。


「ふざけるな!全員!ヤツを生き埋めだ!」

生憎提案は受け入れられなかった。

仕方無い。

『『『『土牢棺桶』』』』

四方から土が盛り上がり、拙者を押し潰しに来る。

『鎌鼬』

バシン!

斬れても直ぐに再生する。

『灼熱』も土相手には効果は無い。


ゴォォォ!


拙者は四方を土に囲まれてしまった。

ゴゴゴゴゴゴ

土の壁が四方から迫る。

このまま拙者を押し潰そうというのだろう。

「ハァーッハッハッハッハッハ!ザマァ見ろ!ペッチャンコだ!

外からそんな声が聞こえる。


甘い。


『翡翠回天』

手首の回転を加えつつ、突きを放った。


パラパラパラ

土壁に穴が空いた。



「…降参します。」

盗賊が音を上げた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

異世界侍 黒銘菓短編集45弾 黒銘菓(クロメイカ/kuromeika) @kuromeika

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ