>Ⅵ


 予感は確実に的中した。やっぱりあたしは自分の事がちゃんとわかっている。という意味不明な理論を頭の中で基礎真面目に思うくらいには寝不足に脳みそがやられているようだった。

 そう、結局ろくに眠れなかったのである。

 部屋を真っ暗にしても、少しだけ明かりをつけてみても、布団を頭までかぶってみても、小さくクラシックを流してみても、眠ろうと思えば思う度、何も考えないようにしているはずの脳内に今日体験してしまったことのダイジェストが自動再生して無限ループしてくる。いや違うんだ今とりあえず眠らないとダメなんだ。明日酷い顏で遠藤くんに合う羽目になってしまうじゃないか。眠れ。眠るんだ乃々希ののき。じゃないと明日乃々希先生はポンコツになってしまうじゃないか。

 そんな風に、眠らないと明日遠藤くんが会おうと誘ってくれたあたしの使命を果たすことはできないんだ。せめて少しでも役に立たないとダメなんだぞ乃々希。

 自分にそう言い聞かせるが、頭の中に遠藤くんという言葉を並べれば並べるほど、また頭がダイジェストに支配される。

 そんなことも無限に繰り返して、気づいたら流石に眠気にとどめを刺されて眠ったみたいだったが、目覚めた時には日が昇ろうとするところだった。遅くに眠った割にはかなりの早起き。興奮しているのかもしれない。おそらくだけど、2時間くらいの睡眠しか取れていないはずなのだけど、頭はびっくりするくらいに冴えている感じがする。目覚めもバッチリだし。

 とりあえず顔を洗おうと洗面所に向かい、そこで自分の顔のクマにびっくりした。

 ほらみろやっぱり。今日はいつもより念入りにメイクしなきゃだな。これは。

 手早く洗顔を終わらせてコーヒーを淹れ、昨夜に作業したレポートの中身を確認する。まあまあではあるがやはり手直しが必要かも、と思ってみる。

 予定通りに一旦は家事をこなして、出かける準備をしていたら、時間はあっという間に来た。

 大学までは電車で20分ぐらい。昨日訪れた渋谷よりも手前にある駅が最寄りだった。

 12時を回って家を出る。心なしか、いつもとやや体調が違う気がするが、足取りはしっかりしているし、思考もはっきりしている。問題はないだろう。ただ少し寝不足なだけ。

 駅までのコンビニで水を買って、すぐ駅について電車に乗る。大学までの往復はここ数年で一番日常的な行動なので、何考えなくても体が動いてしまうようなものだ。

 さらにあたしはいつも、週末のどちらかは一人で図書館に籠って課題を進めたり、本を読んだりして過ごしていることが多いので、日曜日であっても特段珍しいスケジュールでもなければ、特別な行動でもない。けれど今日は違う。何と言ってもその先には遠藤くんがいるのだ。 このペースならおそらくあたしの方が早く着く。少し準備をして待っていよう、と思う。そんななんでもない事が、今のあたしにとってまるで生きる希望みたいにキラキラしている。

 とはいえ、別にデー…で、でぇとをするわけではないので!目的はレポートの進捗と、可能であれば完成だ。ただ今回取り組むレポートは言語構造学の講義のもので、指定課題が複数あり、そう簡単に書き上げられる分量ではなかった。結果出題から締め切りまで1ヶ月もある。その代わりこの講義は定期考査はない。だがその代わりになる程単位取得の可否に関わってくる重要なものだ。あたし自身もそうだけれど、遠藤くんにもぜひ取得してほしいし、そんな大事なレポートの手伝いを頼まれたのだ。これは責任重大である。絶対にミスはしたくない。

 と、そんなことを考えたりレポートを書くために下調べの必要な項目を改めてスマホのメモに書き留めたりしていたら、すぐに大学最寄り駅に到着する。

 歩き慣れた道を進むと10分ほどですぐに大学に到着する。敷地内に入って少し奥まったエリアに図書館が位置している。日曜故だろう。人は非常にまばらだ。これなら、遠藤くんが外にいたらすぐに見つけられるだろうと思ったが、図書館までの道では見つけられなかった。

 図書館入口について腕時計を見遣ると、まだ12時40分を過ぎて間もない。遠藤くんはまだ来ていなくても不思議ではなかったし、別に遅刻でもない。人もまばらだし必要性はあまりなさそうだったけど、あたしは先に入って席を確保しておくことにした。

 図書館は地上3階地下2階。全5階建ての建物は、もちろん書架が大半をしめるのだけれども、自主学習に使えるスペースもかなりの数が用意されていて、三方に衝立が設置されていて個人の空間を保てる独立型個別スペースと、衝立のないテーブルが、席数にしておよそ半々用意されている。1階には受付や検索の設備などもあり、学習スペースはあまり多くは設置されていない。あたしは平日の空きコマでもたまに利用するのだが、全ての席が埋まっているなんてことは見たことがない。

 あたしはまず1階の席から当たろうと思い、ガラス張りの窓際に設置された採光の良いカウンターテーブルスペースを当たろうとそちらに歩を進めると、何か見覚えがあるものが見えた。

 それは、昨日あたしが遠藤くんに選んだシャツの柄だ。と思ったら、遠藤くんは既に到着して先に始めていたようだった。しまった。もっと早くに出られたのに。くそう。と後悔の念が湧き出てくる。

 一応近くの席の方がいいんだよね、と思い近づいていくと、彼の方もあたしを見つけたようで、軽く手をあげて挨拶してくれる。あたしも小さく手を振り返した。なんだこれは。また昨日の再来か。いやだめだ。今日は主目的が買い物ではなく勉強。冷静になってレポートをやらないと。

 素知らぬ顔をしているつもりで足音を立てないように歩み寄っていく。ここは図書館だ。騒がしくするわけにはいかないけれど、20席ほどはあるのではないかというそのカウンターテーブルには今のところ遠藤くんの姿しか見当たらない。貸切状態だ。その、真ん中より少し入口側、あたしから見た手前側に遠藤くんは陣取っていた。

「おはよう。思ったより早かったね」

 ひそひそ声が聞こえるくらい近くについたところで、遠藤くんがそう声をかけてくれる。これくらいのボリュームが聞こえるくらい彼の近くに来れる日が来ようとは。あああ。今日も今日とて保つかな、あたし。

「遠藤くんこそ。先に来てたんだ」

「うん。山﨑どうせもう結構進んでると思ったからさ。早めに来て進めといた方がいいかなと思って。焼け石に水かもだけど」

「そんなことないよ。遠藤くんの定期考査の話思い出したけど、全然できてるもん」

 もん、だって、気持ち悪い自分。かわいこぶってんじゃないよ。

 まさか先に来ているとは思っていなかったから不意をつかれた動揺のせいで、シャツを着て来てくれたことに触れられなかった。恩着せがましくなりそうだったのも正直ある。

「乃々希先生に比べたらそんなことないですよ本当。ヤバイヤバイ」

「どれくらいやってるの?」

 と、あたしはそのまま遠藤くんの手元にあるデスクトップパソコンの画面を覗き込む。

 今回のレポートは大きく4章立てになっていて、情報が調べられて、文章が書ければそこまで大変なものではない。しかし、意外と文章作成の不得意な人が多いらしく、今回の課題はその点も評価に入っていると言っていた。

「ふーん。でも、もう半分はできてるんだね」

「ま、まあ、それくらいは…」

「なら…」

 そこまで口にして、あたしは大胆にも遠藤くんの真横に最接近していた。まるで教師が生徒のノートを覗き込むみたいに。

 ぼっ!っと顔から火の出るような音がした。いやこれはした。確実に音が、した。

「ご、ごめん!」

 思いっきり仰け反って、小声でありながら思いっきり謝罪する。

「い、いや、大丈夫大丈夫」

「本当ごめん!つい……」

「わかってるって。大丈夫。それよりほら、座んなよ」

 宥めてくれながら、自分の荷物を置いているのは逆の隣の席を勧めてくれる遠藤くん。

「あ、うん、そ、そうだね」

 これ以上挙動不審になるわけにはいかない。とりあえず落ち着かないとと思って大人しく勧めてくれた席に座ってから気づいた。

 真隣である。

 もう、あたしの状態は察していただけると。

「あ、あのえっとその、だ、誰もいないし、もう少し広く使ってもいいんじゃないかな?」

「もし誰か来たら迷惑だろ?それに、僕のを見てもらう分には近い方がいいかなと思って。あ、嫌だった?」

「い、う、ううん!そうだよね。その方が捗るもんね!」

 無理やり自分を納得させる。遠藤くんの為にしているんだ。あたしの欲望じゃない。ん?欲望ってなんだ。

「よ、よし、あたし先にちょっと事前に決めてきた資料集めてくるね」

「あ、うん。いってらっしゃい」

 あたしはバッグからパソコンだけ取り出して起動させた後で席を離れる。

 資料探しは本当だけれども、自分のしてしまった事による動揺がとても抱えきれるものではなかった。一旦深呼吸して、頭をレポートに切り替える。そうやって資料とする本を数冊選んでいたら、思ったよりも平常心に近いぐらいまでは落ち着いてきた。それでも普段通りとまではいかないけど。

「よし」

 資料として5冊ほど抱えて席へ戻ると、遠藤くんが難しそうな顔をしていた。

「戻りましたー…どうしたの?」

「いや、情報は揃ってるんだけど、こう、うまいことかけない」

「…遠藤くん、何時からやってる?」

「えっと…あ、そっか。もう4時間ぐらいやってる。9時には来てたから」

「ちょっと休憩した方がいいよ。根詰めすぎなんだと思うよ。集中力も死んじゃうって」

「そうだなぁ。あ、でもなんならちょっと見てもらってからにしよう。早速いい?」

「うん。どの項目?」

「これなんだけど」

 普通に、できてるかな。

 特段勉強が好きというわけではない。けれど、昔から物事を習ったり、好きなことを突き詰めて調べたりするのは好きだったから、この手の話になれば平静を保つことができる。ある種のスイッチが入るというか、そんな感じ。普段おとなしい人が、自分の趣味や好きなことの話題になった途端に饒舌に喋り出す、みたいな。今のあたしの場合、それは遠藤くんという存在によって訪れる緊張とそれによる混乱と興奮を抑える方向に働いているようだった。

 事実、それからまた、二人でレポートを進めること2時間が経過した。休憩を提案したが、せっかく来てくれたのにもったいないと、遠藤くんもペースを落として進めていた。このペースなら、彼のバイトが増えて課題に向かう時間が減少しても提出は余裕で間に合うだろう。

 もし頼まれれば、またこういう機会が作れたら、とも思う。

「そういえば、山崎。今日はメガネしてないのな」

「え?あ、ああ。うん。遠くの黒板を見るわけじゃないからね」

「ああ、そっか」

 講義中、あたしはあまり前の席に座っていることがない。講師の立つ教壇と黒板はそれなりの高さになっており、最前列の方はどうしても目線が低くなってしまって上を見上げなければならないからだ。それが少し苦手だった。

 というか、講義中にメガネかけてるの知っててくれたんだな。

「で、もうあれからまた二時間くらい過ぎてるけど、休憩する?」

「あたしはもうちょっと。ここだけ書き切りたい」

「そっか。邪魔してごめん。じゃ、いい加減コーヒーくらい飲んでくるね。山崎も無理せずな。どうせ僕なんかより全然進んでるんだし」

「うん。ありがとう。行ってらっしゃい」

「15分くらいで戻るよ。じゃ」

「うん」

 言うと遠藤くんはPCのモニタを閉じただけで、離席して図書館を出て行った。

 背中を見送って、それが見えなくなった途端に。

 まるっきり力が抜けてしまった。

「……はぁぁぁぁ」

 緊張感が一気に抜けていく。こんなにそれを肌で感じることもなかった。遠藤くんといると、こう言う自分の中の勝手な初体験をどんどんさせてもらっている気がする。

 集中力が目に見えて萎えていく。それでもなんとか切りのいいところまで仕上げた時に完全に音を立てて切れるように思考がストップした。

 寝不足のせいもあるのだろうか。図書館の中が少し暖かく、窓から差し込む日差しのせいもあるだろう。この時期の午後3時過ぎの陽はそれなりに傾いているせいで、少し暖かい色になってきていた。

 枯れ葉の落ちた街路樹が見える。

 遠藤くんは15分くらいと言っていた。あれから5分くらいしか経っていないし、5分くらい休もうかな。と言う怠けた思考がつい頭をよぎるが、遠藤くんがいないこともあって、封じ込めてきた睡魔が一気にその牙を剥く。

 パソコンを少し奥に追いやって、腕枕で机に突っ伏す。

 ああ、これはこれで気持ちいんだよなぁ。

 と、妙な充実感に満たされてうとうとする。

 意識が切れたり戻ったりを繰り返す。図書館の静かな雰囲気も手伝って、あたしはそのうち完全にまどろみに飲まれてしまい……。



『…やっぱり好きだな』



 どれくらい微睡んでいたのだろう。夢の中でそんな声が聞こえた。それは明らかに遠藤くんの声だった確信があった。



『……あたしも』



 と、寝言を繰り出してしまった自分の声にハッとして上半身をガバリ!と起こす。

 何があたしもなのか、その意味はわからないだろうけど、今の遠藤くんに聞かれてな━。

「…え?」

 その声は、目があってしまった隣の人の口から聞こえた。

「……ええ?!」

 あたしは驚きすぎてつい声が出てしまう。

 最初の疑問符はもちろん紛れもなく遠藤くんだった。

「…い、今あたしになんか言った?」

「……それ確認するの…?」

「え……ええ…?」

「…へ、返事してくれたじゃんか」

「……嘘」

 まだ残っていた睡魔が、消し飛んだ。それどころか疲れていたはずの頭も体も、別人のものになったように全身が脈打っている。不健康な体制で眠っていたから、ではないだろう。

「…嘘じゃないよ。こっち向いて寝てるから、寝顔見ながらボソッと独り言言っちゃっただけのつもりだったのに、返事されてびっくりした」

「…な、なんて言ったのかわかんないなぁー……」

「それこそ嘘でしょう!?」

「……えっと。本当?」

「…だから、確認しないで。こっち今超恥ずかしいんだから。だいたい、寝てる人に嘘ついてどうするんだよもう」

「…でもだって…え?好きって…」

「だからー」

「何が?」

「…ん?」

「なにが好きなの?」

「……この流れで…それを訊くかよ……えっと。いいですか山﨑さん」

「はい」

 素直にうなづく。そういえば、その独り言があたしに向けられたものであるっていうのが大きな勘違いである可能性はまだまだ多いにある!

「…すっかり眠りこけてると思った山﨑の横で寝顔を見ながら漏らした独り言が、スマホの待ち受けに設定した推しのアイドルに対してとかだと本当に思ってる?」

「…その可能性は捨てきれない」

 食い下がる。確証を得たい。それが何に向けられた言葉なのか。寝顔の件は今は置いておく。

「…はぁ。察して、って言っても、無駄みたいだね」

「うん。今のあたし、多分遠藤くんが見たこともないくらいわがままだけど、もういい」

「もういいって…そこ諦められたらはっきり言わないと終わらないじゃん……あ、レポート」

「後で。気になっちゃってできるわけない」

「うわ。本当に人が変わってる」

「いいから。教えて。さっきの言葉は、何に向けたものなの?」

 うざい。うざいぞ自分。でも、もう止まらない。ここまで食い下がって逃げたら負けだ。運にもじぶんにも、自分の恋にも、全部に負ける。

「……あーもう」

 と、遠藤くんは一回黒い少しだけ伸びた髪を掻き上げて。

 あたしの耳元に少しだけ近づいた。

「眠ってる山﨑に言ったに決まってるじゃん」

 呼吸困難になるかと思った。それくらい瞬間的に胸が締まる。苦しくてたまらない。

「……っ」 

「……あーもう言わせないでくださいよまったく……で、あの寝言は?」

「……はぁ。え?」

「寝言。あれは返事でいいの?」

「……知らない」

「おーい。それはないでしょうよ?僕はちゃんと言ったんだから」

「…寝言は、知らない」

「本当わがままだなおい」

「でも、あたしが遠藤くんのことが好きなことは知ってる」

「……ごめんそっちの方がやばい」

 そういって、あたしたち二人はほぼ同時に、背もたれにうなだれた。

「「……はぁ」」

 お互いにほぼ同時にため息をつくけど、見合って笑い合うような余裕がない。

 やっぱりこの週末であたしの全部の運は使い果たされたなこれ。

「…僕、一生分の幸運使い切ったな今週」

「あ、同じこと考えてた」

「ホント?偶然だな」

「偶然、かな?」

「…本当にわがままモードですね乃々希ののき先生」

「先生は、やめよ?」

「本当にわがままですね乃々希は」

 ものの見事に心臓がぶっ壊れた。呼び捨てはだめだ。最終兵器だ。

「…冷静すぎて、なんかちょっとずるい」

 ささやかな抵抗をしてみる。

「どこがですか。見てこれ。手震えてるよ」

「…本当だ」

 と言って、あたしは自然と同じく震える手でそのあたしに見えるように持ち上げられた手に触れてしまった。

「…山﨑、ここ、図書館」

 言われて弾かれたように手を引っ込める。

「…そんな場所であんなこと言ったのは…玲くんの方だもん」

 出たよ似合わない"だもん"。どこの乙女だよ自分。

「今度は乙女モードですかー?」

「…そんなことないけど」

「ま、何はともあれ…」

 遠藤くんは少し、落ち着いたように座り直してあたしに向き直って言う。

「もしよければ、これからはその…こ、恋人としてよろしく。乃々希」

「…こちらこそ、よろしくお願いします。玲くん」

 ここが図書館でなければ、とっくに抱きついて大泣きしていただろう。理性の保てる場所でよかった。

 人知れず咲いて散るはずだった、あたしの恋は、いつの間にか優しい風に包まれていたことに、今更気づいた。

 人が自分のことをどう思っているかなんて、やっぱりわからないものだ。

 昨日1日も、一人で悶えたその夜も、それよりもっと前から、もしかしたら想ってくれていたのかも知れない。もしかしたら、玲くんにもそんな時間があったのかも知れない。いつからなんだろう。なにがきかっけなんだろう。どうしてあたしなんだろう。やっぱり、って、なんだろう。こうなると、そんな謎ばかりが生まれてくるけど。

 あたしは、彼の言葉を信じることに決めている。

 あたしにも、そんな人が居たんだな、って思うと、なんだか勝手に優しくなれる気がした。

 時刻は4時にさしかかろうかと言うところ。

 なんとかかんとか、冷静なふりをしてレポート作成に戻ったあたしたちは、けれどお互いに全然別人みたいで。

 5分で、あたしたちの世界はまるっきり変わってしまった。

 レポートを進めながら、時折玲くんに奢ってもらうことになっている夕飯を相談もしながら、夕日で優しく照らしてくれる太陽を見送りながら。

 並んで少しぎこちなく微笑みながら、あたしたちは”二人”になった。



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#Functionyou;DIVer -“dAybREAk".

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