もふもふには勝てなかったよ

「タツミンはあっちの部屋、シモンはこっちの部屋。

パジャマは好きなの使って良いからね。」

魔王がそう言って衣裳部屋に案内していった。


ポカン


玉座の間に強引に引きずり込まれ、挙句に分断されたという危機的状況に気付く間もなく、為す術無くここまで来た二人。

次に二人がやったことは………………

「皆、ゲストが来たよ!」

魔王がそう言って四天王に声を掛ける。

その後ろにはパジャマの勇者タツミンとシモンが居た。

「可愛いぃ。」

「…………………いい。」

「中々お似合いです。サイズは大丈夫そうですか?」

「オォ、お前ら、良ければ座れ。茶、呑むか?」

四天王のゆるふわが凄い。

ココ、本当に魔王城?

可愛い物好きな女の子の部屋だぞ?


「あ、もしかして驚いてる?

実はね、私、魔王辞めたのよ。」

「「え⁉」」

「魔王が代替わりして、で、今私達は五天王として魔王様に仕えてます。」

「え……じゃぁ、魔王は…………」

皆が有る場所を見る。



そこには銀色の大きな毛玉が有った。











「私が、魔王だもふもふ。」

もふもふな塊だった。




















もふもふには勝てなかったよ

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もふもふ魔王はある意味強い 黒銘菓短編集22弾 黒銘菓(クロメイカ/kuromeika) @kuromeika

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