骨格はラブコメ、血肉はビジネス

構文というものがある。
英語の構文と聞けば、覚えのある方も多いだろう。要するに、文章の決められた形のようなものだ。
この形をなぞらえることで、文脈というものが産まれる。

この作品の構文、つまり骨格はラブコメだ。
人の骨を持っていれば人間に見えるように、ラブコメの構文を持っていればラブコメに見える。

……そう、察しのいいあなたならお気づきだろう。
ヒロインと主人公がラブコメ構文で行っている内容は、ビジネスなのである!

それもかなりキワドイ系のビジネス!
世が世なら詐欺とか言われても不思議じゃない奴!

ヒロインからの誘惑(ビジネスの勧誘)を必死で躱し、なんとかラブコメの形に持って行こうとする主人公(と作者)には、涙がちょちょぎれることうけあいである。

……とはいえ。
とはいえだ、この作品はラブコメ。
甘酸っぱいお話や、ニヤニヤしてしまうシーンもふんだんにあるので、是非とも楽しんで貰いたい。
笑顔になれることは私が保証する。

そう、たとえば──勧誘に強いあなたには、きっと楽しい作品であるだろう。

文句なし、星三つ!



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