チ○コ
「というか、男ばっかじゃない?女は?女」
タチの悪いおっさんみたいなことを言うヤツだ。
現在、マリー(頭)は頭陀袋に空いた穴から外を見ている。
大衆浴場内へやってきて、脱衣室へ向かう途中、男女別であるとは説明していたのだが、分かっていてもつい気になってしまうのだろう、
ソワソワ感が伝わってくる。
それもそうだ。
マリーはこれでも年頃の女の子だ。
異性の裸に思うところもあるのだろう、
かくいう自分も、そんな彼女の目の前で脱衣には抵抗はある。
こんな所へマリーを連れてきたのは失敗だったかとも思ったが、あんなに嬉しそうに庶民の娯楽に興味を示されると、案内したくなるのも無理はないだろう。
現在マリーは首だけ、手で目を覆うことも出来ず、さぞ顔を真っ赤にしながらちらちらと周囲を伺っていることだろう。
「ねえ‼︎見て‼︎チ○コよ‼︎私初めて見た‼︎あれが男の人のチ○コなのね‼︎」
話の内容からなんとなく状況はわかるが、恐る恐るマリーの方へ目を向けると、
まるで、美しい絶景でも眺めているかのように目を輝かせたマリーが、近くで脱衣している男達のチ○コを凝視して大はしゃぎしていた。
首だけ姫と処刑人 ベームズ @kanntory
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