雪花の祝福

OLとして日々朝早くから夜遅くまで働く莉帆は、ある日粉飾決算をするように上司から指示されてしまう。どうすることもできず、駅で電車に飛び込もうとしたが、勇気が足りずにしり込みしてしまう。
それを目撃していた朔乃は、莉帆を茶化すように責める。それをキッカケに自殺を思いとどまった莉帆は、お礼がしたくて朔乃を追いかける。
大層なことをした自覚がない朔乃は、莉帆をストーカー呼ばわりして嫌がり、自身の職場――ゲイストリップをするショーパブへと駆け込んでしまう。
そんな場所とは全く縁のない莉帆。煌びやかで艶やかなその場所で、莉帆は朔乃から問われる。その答えと結末は、莉帆の人生観を180度変えてしまう出来事だった。
――強く生きる術を身に着けた女よりも女らしい美しい男。神々しさすら覚える彼とどこにでもいる平凡OLが織りなす一瞬の人生の輝き。